幼魚と逆罰編 第1章 11 ページ43
貴方side
「……あ、あの、五条さん」
「はーい」
そう答えると、順平君はこちらを真っ直ぐ見つめる。
「……本当に真人さんが母さんを殺そうとしたの?」
「うん。凪さんを殺す為に利用しようとした
順平は押し黙った後、倒れ込んだ真人をキツく睨み、虎杖の方へ小走りで移動した。
「順平……」
「虎杖君と五条さん、ありがとう。目が覚めたよ」
そんな順平の姿を見て、真人は歯をギシリとさせる。
ギリギリと黒板を引っ掻く様な不快な音がした。
まるで、玩具を取られた子供の様だ。
「裏切り者が」
真人の地の底を這う様な低い声に、順平は体をブルリと震わせ、青い顔になる。
しかし、以前として真人の事を睨んだままだ。
「順平君は嫌かもしれないけど、生徒の安全第1に今、倒れている人達の手当を。虎杖君は私のサポートをお願いするね」
順平君はこの中で誰より校舎を知っているし、彼の毒の解毒は現状では恐らく彼にしか出来ない。
私は順平君を帳で生徒の多く集まった体育館へと送る。
同時に、真人と虎杖君を私と共に校庭に移動させた。
「……ギリギリ間に合ったようですね」
「ナナミン……」
校門前には既に七海さんがいた。
私が先程来る道中で電話で連絡していたのだ。
七海さんが傷が治り切ってないのがやや怖いが。
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作者名:陽毬 | 作成日時:2021年6月10日 16時