幼魚と逆罰編 第1章 9 ページ41
貴方side
__「着いたッ!」
数十分後、私は里桜高校前まで走って来た。
体力はもう大変で心臓が発作を起こしたかの様に、バクバクしている。
まず、目に入ったのは、高校の敷地内を覆う、誰かが降ろしたであろう帳。
少し雑に下ろされているし、縛りが曖昧な為、すぐに壊せそうだ。
こんな一般人に不利な縛りなのだから、恐らく呪詛師側が降ろしたのだろう。
高校の敷地内に入る前に、詠唱を省略しながら、非術師を守る為の帳を降ろす。
帳の縛りの内容は呪力制限をし、外から呪力が少ない者は入れないようにする。
「虎杖君っ!」
高校の敷地内に飛び入り、辺りを見回す。
校庭にはいない。
呪力の衝突からしても、校舎内で何かが行われているに違いない。
敷地内でぶつかる呪力の内、片方は虎杖君の呪力だ。
虎杖君の様な身体能力は無いので帳を足元に降ろし、急速に拡大させ、戦っているであろう階層まで、素早く登る。
丁度階層に付き、疑似蒼を使って窓硝子を割り、近距離間の共有空間の帳で瞬間移動する。
連続で帳を降ろした為、体力と共に呪力も摩耗してしまった。
しかし、ちゃんと目的地まで無事に来れた。
怪我1つ無い。
「常せんせっ!」
私が割って入ったすぐ隣には、軽症の虎杖君がいた。
そして、彼の視線の先には同じ位軽症の順平君がいる。
順平君からは呪力が溢れ出ている。
そして、その隣には恐らく式神の類である海月の様な呪霊がいる。
更には、その後ろには継ぎ接ぎ顔の呪霊がいる。
彼奴が恐らく七海さんに重症を負わせ、報告された特級呪霊だろう。
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作者名:陽毬 | 作成日時:2021年6月10日 16時