幼魚と逆罰編 第1章 7 ページ39
貴方side
今の状況を伝えたら、間違い無く五条さんにニヤニヤ顔で「だから『体術鍛えとけ』って言ったじゃーん」って言われる自信が100%ある。
正直順平君があんな素早いとは思わなかった。
正確には自分があんな遅いとは思わなかった。
刑事ドラマの尋問場面でよく見る、机と椅子の配置と同じにしていた。そう、対面。
なのに、逃げられた。
私どんだけのろまなの?
体術オンリーなら特級呪術師の癖に一般人の順平君に余裕で負ける自信あるわ。
ってかそんな事考えている場合じゃあない。
審問部屋から脱出され、順平君がどっちに向かったか、なんて私は知らない。
恐らく順平君は継ぎ接ぎ顔面の呪霊に事態を伝える気だろう。
だから、悠長にしている場合じゃないのに。
暫く、高専を彷徨って高専生に片っ端から聞くも、誰1人として順平君を見掛けない。
「不味いなぁ。順平君が呪術師か呪詛師、呪霊なら帳を押し広げて、探索出来るんだけど……」
順平君が呪力を多量に持つかはっきりしていない今、その為に膨大な呪力を使うのはあまりにも惜しい。
この術式は捜索時の最終兵器だからだ。
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作者名:陽毬 | 作成日時:2021年6月10日 16時