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秀知院学園、生徒会室。
学園の代表である彼らが活動するこの場所で…
…今まさに、プライドを賭けた騙し合いが始まろうとしていた！
事の発端は数十分前に遡る。
「でもみなさん、嘘付くの得意じゃないですもんね〜」
桜庭庶務のこの発言。
生徒会室では、最近生徒間で行われている「サプライズ」について話していた。
実際行われているのは、本人に内緒で誕生日にクラッカーやお菓子を用意する、
といった善意のこもった行為であるため、特に問題はないのだが、
巷では周りを巻き込んだ盛大なサプライズがある、という話に。
やられる側は嬉しいのか、はたまた恥ずかしいのか。
そんな会話をしているときにやってきた彼女は、平然とそんなことを言ってのけた！
「サプライズをされる側は向いてると思いますが、仕掛ける側は、ねぇ…」
桜庭庶務はもちろん、生徒全員の性質や性格を把握済み！
このメンバーが恋愛関係で感情が顔に出たり、
分かりやすい誤魔化しをすることを既に知っている！
しかし、そんなことを本人たちが知る由もない！
これにはこの場の全員プライドが疼く！
「そういう桜庭はどうなんだ？」
「私は結構自信ありますよ、ポーカーフェイスならこの中で一番の自信すら…」
「おや？聞き捨てならない発言ですね？」
「自分で思ってるより感情は顔に出やすいんですよ」
ふっかける白銀！対して自信満々の桜庭！プライドが許さない四宮！
ここで白黒ハッキリさせようと割って入ったのは藤原！
「では、人狼ゲームで決着をつけましょう！」
人狼ゲーム！
村人チームと人狼チームに分かれて、自陣営の勝利を目指すゲームである。
朝晩のターンが存在し、各時間帯にそれぞれの陣営がアクションを行うことができ、
人狼は夜に人間をかみ殺す！
村人チームが自陣営の人数と同数又はそれ以下になれば勝利！
村人は誰が人狼かを推理し、日中に行われる処刑で殺せば勝利！
しかし、処刑される人は投票数で決まるので、
日中の議論でいかに優れた推理を出来るかが鍵となる。
「つまり、悪さをしている嘘つきを見つけ出せばいいんですね？」
「そうです！話し合いで矛盾点などを見つけて推理していきます。
面白いのは、両陣営に「役職」と呼ばれる特殊な役割があるところです！」
「役職？」
「はい、相手が村人チームか人狼チームかが分かったり、
夜に誰か一人を人狼から守ることが出来ちゃいます！」
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作者名：帳 | 作成日時：2022年5月17日 16時
