5枚目 ページ6
「きゃ〜可愛いよ〜！
上目遣いでこっち見て…きゃっわー！
ミコちゃん可愛い！可愛いよ〜！！！」
藤原先輩の語彙力が消失し、もう伊井野さん撮影会になっていた。
校則を破る行為とはいえ、可愛いを連呼された伊井野さんは照れ照れしている。
いや、可愛い。先輩に写真見せてもらったけど可愛いわこの子。
「じゃあ次は女子全員で撮りましょう！
かぐやさんとAちゃんも来て下さい！」
「は〜い」
「え…私はいいですよ…」
「そう言わずに！…はい、チーズ！」
乗り気では無かったものの、藤原先輩が押しで勝ち全員で写真を撮る。
「わぁ〜！いい感じじゃないですか？」
「可愛く取れましたね！でも何か物足りない…」
撮った写真と睨めっこする先輩。
女子高生の自撮り、他撮りといったらアレでは…？
「じゃあ変顔でもします？」
「そのアイディア頂きます！変顔しましょう！」
「「変顔…？」」
撮り慣れていない二人は少し躊躇いながらも、変顔をして写真を撮る。
可愛い…変顔初心者ですって感じがして可愛い…元が良い…
そんな二人におこな藤原先輩。
見本で変顔をすると、二人はいやぁ！！！と悲鳴を上げる。
ごめんね…私も藤原先輩側なんだ…みんなと自撮りしてると慣れるんだ…。
「こ、こうですか…？」
「きゃ〜可愛いー！」
「マジ可愛い！」
「えっ、可愛いのこれ！？」
何やかんやありつつ変顔を習得し、無事に激ブス写真を撮り終えた。
「藤原先輩、後で送って下さい！」
「もちろん送りますとも！」
写真を貰う約束を取り付け、ウキウキで後ろを振り返る。
「えっ」
「うわキモ」
「ブフッ」
多分変顔したのであろう四宮先輩の後ろ姿と、ドン引きした男子二人の顔。
「ちょっお前キモいとか言ったるな！」
「え！？今のキモ待ちじゃ無いんですか！？」
「そんな待ちはねぇよ！」
そんな会話を本人の前で繰り広げるものだから、
「それじゃあお二人の番ですよ…全力の変顔をお願いします」
こうなるわけである。
四宮先輩のガラケーに、言われたとおり全力で変顔をする二人。
「うっわ最高ですね二人とも」
「その明らかに馬鹿にした顔やめろ」
「桜庭お前、さっき笑ったの忘れてないからな」
「あれは四宮先輩の気持ちが分かったから笑ったの。
勘違いしてて可愛いな〜って」
「桜庭さん！？」
「四宮先輩は元から可愛いです」
「そ、そんな…」
「(くそっ上手いこと言いくるめたな…)」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：帳 | 作成日時：2022年5月17日 16時
