4枚目 ページ5
いや…
すっごく…
それはもうすご〜く…
…空気が険悪なんですけど。
新生徒会が始動して約一週間が経過。
しかし役員全員が集まったこの場は、何とも形容しがたい空気であった！
んーまぁ、原因は分かるんだけどねぇ…
私も説得しようと試みたけど、彼女は全く聞く耳を持ってくれなかった。
「平気で校則を破る人…生徒会室で言葉に出来ないことを繰り広げる人…
我慢なりません！貴方たちに学園の代表としての自覚があるんですか！？」
伊井野さんは大変ご立腹である。
挙げ句の果てには、藤原先輩を見習えと言う始末。
その藤原先輩も、ハリセンで人ぶっ叩いたりゲームでセコいことしてるのだよ。
それを伊井野さんが知る由も無いが。
まず会長がだらしない、と怒る伊井野に、四宮先輩が割って入る。
しかし先日の下着騒動と、何かまた別でとんでもない誤解を生んだらしく、
「いくら好き合ってる二人とはいえ、時と場所くらい選ぶべきでは？」
「好き合ってる二人…！？」
関係性がそういう認識になったらしい。合ってるけど合ってないな。
好き合ってる、という単語に覇気が無くなる四宮先輩。
たたみかける伊井野さん。
何も気付かない会長。
「…伊井野さ、そういうのが敵作るんだって分かってる？
相手の気持ちを汲まず頭ごなしに…」
「うるさい、石上に言われたくない」
死んだ目で返す伊井野さん。
撃沈する石上君。
「でも、頭ごなしに叱るんじゃ相手も素直に従えないよね…
相手の気持ちも汲まないと…」
「はい、その通りです…」
勝者、藤原先輩。
その後、「何事もメリハリが大事！」とのことで怒っちゃ駄目ゲームが開催。
「あいつ後輩で遊び始めたぞ」
「ですよね」
「新しいおもちゃを買ってもらったときの顔してますね」
普段一緒にいる二人が言うなら間違いない。あれは遊んでる。
怒られないと聞いて、机の上に足を上げポテチとコーラをキメる石上。
それだけでは飽き足らず、彼は大画面に接続してゲームを始める。
我慢とは言っても、怒りゲージはふつふつと溜まっていく伊井野さん。
「んーじゃあ、ミコちゃんが校則を破る側をしてみたらいいのかも！
じゃーん！色んなアプリで撮って盛ってデコってインスタにアップしちゃいましょう！」
原則、校内では連絡や調べ物以外で携帯電話の使用は禁止されている。
…今更感。ここって自由奔放だから、今まで校則とか気にしたこと無かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：帳 | 作成日時：2022年5月17日 16時
