古代の軌跡 (ページ18)

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そこに来たのはやはり領邦軍だった。

領邦軍は私達を犯人に仕立て上げ、拘束するつもりだった。

『・・・ふざけるな』

「・・・？何か言ったかね？そちらの青髪のお嬢さんは昨晩、外に出ているだろう？」

私達の話を聞こうともしない領邦軍に堪忍袋の緒が切れる。

『ふざけるな、って言ったんだよ！私達のは何もやっていない！リィン達は昨晩は女将さんと話しているし、寝た後も女将さんが確認してる！
それにラウラは外に出たらしいが、一人であの量をルナリア自然公園に運ぶ！？出来るわけないだろ！？
重さと大きさからして一人一つか二つが限界だ！しかも魔獣の行動が活発になった真夜中に武器を出せない状態で無傷で往復は無理だ！そこらへんも考えられないのか貴様らは！』

相手が貴族だろうが気にせず、暴言を吐く。

「ロ、ロイ！？」

「ロイ、やめろ！そなたの立場が悪くなるだけだぞ！」

「えぇい、五月蝿いガキだ！おい、やれ！」

痺れを切らしたらしい隊長が言う。
しかし誰も武器を構えないので不思議に思うと、

＿＿＿一つの銃声と、私の腹部と腕に激痛が走る。

見ると、血が出ている。止まらず、ずっと。

「ーーなっ！？」

「・・・まさか！」

「きゃあっ！？」

「ひっ！？」
ラウラとリィンが驚き、アリサとエリオットが口を押さえる。

「ははは、生意気な態度を取るからだ！」

隊長のやかましい声が響く。

あぁ、五月蝿いなぁ。
私達を勝手に犯人しようとしたお前達が悪いんじゃないか。五月蝿い。五月蝿い。五月蝿い。

「おい、こいつらを捕らえ・・ヒィッ！！」

隊長が悲鳴を上げる。
下を見ると、私の足元に広がる血溜まりと、
どんどんと塞がっていく傷が見える。

ゴボ、ゴボ、と音を立てて血が出て、血が止まると、パキ、パキ、と音を立てて傷が塞がる。

パキ、パキ、バキ、バキ、と音を立てる。

それを見た領邦軍の隊長は、悲鳴を上げる。

「・・・ロイ！おい、しっかりしろ！ロイ！」

ざまぁみろ、と思ったところで、グラッ、と体が傾く。

まじかよ、2度目だよ、これ。

意識は保てるが、とても立てる状況ではないので、リィンに肩を貸して貰った。