【d!】茫々 (ページ9)

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102話ページ9

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「ゾム、オスマンは記憶を取り戻したやろ？
次は誰やろな」

ロボロさんが口元に手を当て考える。

話を聞いてはいたが、大して順番に興味の無さそうなコネシマさんは「大先生ちゃう？」と適当に返す。

今日は生徒会の活動は無い。

が、グルッペンさんをはじめとして数人のメンバーが集まっている。

メンバーはお察しの通り、前世を覚えている人らだ。

「次にあの頭痛を味わうのは誰やろ」

「え？頭痛？
確かに頭痛かった気ぃするけど、そんな酷いもんやないで？」

「え？俺倒れたんやけど」

「え？」

ゾムさんとオスマンさんが顔を見合わせる。

ゾムさんが体育祭で倒れるまでに至ったのに対して、オスマンさんはそこまで頭痛が酷くない……？

どういうことだ。

何か2人で違う点が……？

分からない。

私にはいくら考えても分かりそうにない。

「2人でそこまで違うもんなんや」

ロボロさんが興味深そうに呟く。

トントンさんが、「2人で違うのには理由があるんちゃうか」と零す。

そうかもしれない。

全員そう思ったのか、喋る口を止めて考え込む。

が、中々答えは出ない。

黙ったまま、刻一刻と過ぎていく。