【d!】茫々 (ページ16)

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109話ページ16

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お菓子コーナーを1周し、レジへ。

私が財布を出す前にショッピくんがお金を払った。

どこでそんな技を覚えてきたんだろう。

商品を受け取り、袋に詰める。

これは私が持っていこう。

外へ出て2分ほど歩けば、スーパーのある場所にたどり着く。

此処でもショッピくんがスマートにカゴを手に取った。

「そういや、昨日ゾムさんからAのフレンドコード教えてもらったんでフレンド申請したわ」

『あ、本当？気づかなかった。
今日帰ったら承認しておくね』

「どうも。
あ、コーラあった」

ロボロさんに頼まれたコーラの2Lペットボトルがカゴに入れられた。

『ロボロさんのコーラ飲むスピード凄かったよね』

「俺も見とったわ。
半分くらいロボロさんの胃の中消えてったで」

『ね。
あの見た目で胃袋馬鹿みたいに大きいんだから人間って不思議』

「ふはっ、確かに不思議やな」

今度はオレンジジュースを見つけ、それをカゴの中に入れる。

重そうに片方に傾いたカゴ。

「重っ、」と呟きながら、ショッピくんはカゴを持ち直した。

『大丈夫？』

「普段どれだけ力仕事してないか実感したわ」

『全部で6kgだし辛そう』

「言うほどやで」

言葉通り、涼し気な顔をしたままの彼。

本当に大丈夫そうなのでこのまま彼の言葉に甘えることにした。

ここでの会計は私が払い、レシートを受け取ってグルッペンさん宅へ。

私達が戻ったのを確認した面子は、一目散にお菓子の方へと向かっていった。

「ほんま助かったわ、ありがと」

『いえいえ』

「罰ゲーム用にある物買ってきたんで使ってくださいね」

「何してんねんお前ら……」

「ほんまや！タイヤグミある……！」

誰も食べたがらないタイヤグミは、勉強中に寝そうになった人の口に容赦なく放り込まれたとさ。