107話 ページ14
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『勉強飽きてきません？
お菓子無くなってきたことだし、私買い出し行ってきますよ。
皆さん欲しいものあります？』
「あ、そろそろお茶切れるから買って欲しいわ。
種類は任せる」
「俺コーラ欲しい」
「ロボロ1人で1L消費してんのマジで有り得ん」
「オレンジジュースの気分」
「俺アレ食べたい、恐竜取り出すやつ」
「じゃあ俺長いグミ作るやつ」
「何頼んでんねん。
普通にみんなでつまめるお菓子でええやろ」
「ポテチ！」
「甘いもん欲しくね」
『皆さん自由過ぎません……？』
あまりにも纏まりがなくてびっくりした。
2Lペットボトル3本と、知育菓子的なのが2つ、みんなでつまめるお菓子も……
私のお財布に優しくないな。
あと腕にも優しくない。
後でお金は徴収しよう。
そう思いながら立ち上がると、同じく立ち上がった人がいた。
「俺も手伝いますよ」
シャオさんに1年の数学教えるの疲れたし。と言いながら、ショッピくんが私の横に並んだ。
「ん、助かるわ。いってらっしゃい。
ちゃんとレシート貰ってくるんやでー？」
『はーい』
トントンさんに見送られ、騒がしいグルッペンさん宅を出た。
私達が向かうのは、近くのディスカウントストア。
そこまでは歩いて10分かからないくらいで着く。
お菓子が安売りしていてちょうどいいのだ。
その帰り道にスーパーがあるので、飲み物はそこで買っていくつもり。
『着いてきてくれてありがとう』
「女子1人でデカいペットボトル3本は辛いやろ」
『正直コノヤロウって思ったよね』
「せやんな」
少しだけぎこちない会話を交わしながら、スーパーまでの道を歩く。
時折スマホの地図を確認しながら、私達は目当ての場所へ辿り着いた。
規模の大きい店だな。
ドからはじまるお馴染みのストアに足を踏み入れた。
入口近くにあるカゴを取ると、俺が持ちますと言って隣の彼がカゴを取り上げる。
別に私貧弱ってわけじゃないんだけど。
なんて不満に思う反面、ちゃんと女の子扱いされてる事を実感して嬉しかった。
この人は意外と気が使える人だから、誰にもやるんだろうけど。
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作者名：叶海 | 作成日時：2023年6月30日 7時
