【d!】茫々 (ページ1)

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94話ページ1

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生徒会室。

ここでは今現在、文化祭での生徒会としての出し物に関しての話し合いが行われていた。

決まったのは、劇をやるということのみ。

グルッペンさんの無茶ぶりにより、ルーレット要素が追加されてしまったが。

「はい！俺主役！」

「どーぞ」

「え、マジで？冗談のつもりやねんけど。
他に誰かおらん？」

「俺別になんでもええわ」

「言うと思った」

基本、生徒会のメンバーは前に出る仕事だろうが裏方だろうが、仕事を振られたらきちんとこなす人達だ。

故に、配役がすんなりとは決まらない。

「先に裏方から決めよか」

トントンさんのその一言で、くだついていた配役についての話がストップする。

裏方の仕事は照明と音響、あとは小道具。最低4人は居た方が良いだろう。

「文化祭って生徒会選挙後すぐくらいでしたっけ？
って事は俺らも強制参加っすよね」

「せやな。仕事してもらうで」

「じゃあ俺裏方やりますよ」

『私も裏方で』

この人達と同じ舞台で劇なんてしたら顰蹙を買うからな。

そんな訳で、裏方を希望したのは私とショッピくんの2人。

続いてエーミールさんとひとらんさんが立候補した事で、裏方は仮決定となった。

「配役は俺らで後々考えとくから、裏方も裏方で役割分担決めといてや。
今日はもうええ時間やし」

トントンさんのその一言で、会議は終了した。

時計を見ると既に短い針が6を刺していた。

帰ろか。

荷物を持って立ち上がる彼らに私も続いた。