インクの場合。(あったかもしれない物語にて登場予定) ページ16
(貴方は大図書館で、熱心に調べ事をしているようだ。それはそれは、ずっと文字列を目で追っている)
「ちょっとぉ…?そこの貴方〜…?」
(ふと、酷く気怠げな、暗い声で声をかけられた。特徴的な、聞き覚えのある声だ。
同時に肩をつんつん、とされる感覚があって)
「お〜、こっち見た。おれが言うのもあれですけど〜、すっっごく、疲れてそうな顔してますよぉ〜?」
(貴方が顔をあげれば、そこにはにへにへと営業スマイルの司書であるインレチュアル…通称インクがおり、先端が大きな手のようになったマフラーで、貴方の顔を指差したり、かと思えばむにむに、と頬を揉まれたりして)
「そんな顔しないでくださいよ〜…、おれはぁ大事な利用者さんを心配してるんですよぉ〜…?」
(あからさまに不服そうな顔をする貴方の頬を、今度はぐーっと引っ張って伸ばすインク。
貴方は無理矢理マフラーの手を振り払い、再び本に視線を落とそうとする)
「こ〜ら〜。貴方もうここでどれだけ本読んでるか分かってるんですかぁ……?」
(するとインクはぱっと読んでいた本を取り上げ、マフラーを使い、とても届かなそうな棚の高い所へ仕舞ってしまう。
返して、と言いたげにインクの顔を見ても、困ったように苦笑するだけだった)
「朝から晩まで飲まず食わずですよ〜貴方ぁ、利用者さんが倒れでもしたら、おれが責任問われちゃうんですよぉお〜…」
(普段から良くはないインクの顔色が、更に悪くなったような気がした。
仕方ないので貴方は、他の本を読むか、いっそ帰ろうかと背を向ける)
が、何者かに…恐らくインクのマフラーに、腕を掴まれてしまう)
「ぁーぁー、すみません、別に帰れーって言いたい訳ではないんですよぉ…回りくどくてすみませんん…へへへぇ……」
(貴方が振り向けば、案の定自分の腕を掴むマフラーと、ずっと笑いっぱなしのインクが目に入り)
「おーい、ネーロぉ…?紅茶でも淹れといてぇ〜…?2人分ね〜っ」
(そう言いながら、そのままインクは貴方の腕を引っ張り、お茶や軽い菓子のある休憩スペースに向かう。
決して迷惑にならない程度の声だったが、どこからか、¨にゃーん¨と返事のように猫の鳴き声が響き)
「本の虫になるのはいいんですけどねぇ…少しくらいお休みしたら如何ですぅ…?ついでにおれも一緒にお休みしますから、ね〜?」
(妙に強い力で腕は掴まれており、逃げられないと思った貴方は、乗り気ではなかったが頷く。
それを見たインクは、満足げに目を細め、もう片方のマフラーの手でそっと貴方の頭を撫でた)
ネーロ&インクの場合。(あったかもしれない物語にて登場予定)→←プロキシの場合。2(復讐したい人はいますか?)
11人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
緑 - 狼牙こはくさん» いえいえ〜、誤解とけたみたいでよかった、わざわざコメントありがとうございました (2020年5月26日 19時) (レス) id: 415ef305ab (このIDを非表示/違反報告)
狼牙こはく(プロフ) - 緑さん» あぁ、そういうことでしたのですね。勘違いしてしまい申し訳ございません。 (2020年5月26日 19時) (レス) id: 5869eddd49 (このIDを非表示/違反報告)
緑 - 狼牙こはくさん» 見た事ある作品名というのは多分私の他作品ですかね…?他の人の創作やキャラを使ってる訳ではないんですけど、別にそういう意味ではなかったですかね?すみません、 (2020年5月26日 19時) (レス) id: 8fad606fce (このIDを非表示/違反報告)
狼牙こはく(プロフ) - なんか見たことのある作品名があるのですが。 (2020年5月26日 17時) (レス) id: 5869eddd49 (このIDを非表示/違反報告)
狼牙こはく(プロフ) - こちらってどういう作品なのでしょう? (2020年5月26日 17時) (レス) id: 5869eddd49 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒夜 緑 | 作成日時:2018年12月20日 16時