とある転生の最強少女-Cheat Girl- (ページ48)

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その物語をぶち壊す！！ページ48

「……オマエのそのテンションの切り替わりにはついていけねェな」
一方通行は鈴科に呆れた様な視線を向けた。
そして、心の底から楽しそうにニヤリと笑って、
「…乱入してやるに決まってンだろォが」
「そう言ってくれると思ってたよ。さっそく乱入、といきたいところだけど…」
「……？」
鈴科は怪訝そうな顔をしている一方通行の頭を、子供を褒めるように撫でながら、
「まずは様子見、といこうか。変に関わり過ぎると君の物語にも悪影響を与えかねないからね」
「…それはイインだけどよォ。何度も言うがそォやって撫でるの止めろ！！」
「子供は甘えるべきだよー？」
「俺はガキじゃねェ！！」
上条や鈴科と出会う前の一方通行を知る者なら泣いて命乞いをする程の殺気を込めて睨みつける一方通行。それでも鈴科は撫でる事を止めなかった。
止めるどころか、ぎゅっと抱きしめる。
「オイ、なンのつもりだァ？離しやがれ」
「…君は子供だよ」
「だから違うって言ってンだろォが、イイ加減ぶち殺すぞ」
より一層、殺気を振りまく一方通行。だが、その殺気はすぐに跡形もなく消え去った。
原因は鈴科の言葉だった。
「君はずっと褒めてもらう事も、甘えることもできなかった。君の周りには君を実験動物としてしか見ていない大人で溢れていたんだろう？」
「……………、」
思い出す。遠い昔の事。今でも昨日の事の様に、鮮明に思い出せる記憶。
自分を取り囲む大人達。見飽きた白衣の研究者。
褒められた事はあっただろうか。
誰かに甘えた事はあっただろうか。
俺を〝俺〟として見てくれる人はいたか？

ズキズキと、胸が痛んだ。