とある転生の最強少女-Cheat Girl- (ページ43)

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ステイルさんじゅうよんさい(笑) ページ43

そろそろ当麻の補習も終わった頃かな。
そんな事を思いながら、寮からそう遠くないビルの屋上に鈴科は立っていた。

もうじき血まみれのインデックスが部屋の前までたどり着き、上条が発見。
そして後から追ってきたステイルと上条のバトル。

上条が七階から飛び降りたところで登場しようと鈴科は考えていた。
生で魔女狩りの王を見てみたいし、本家の紅十字と自分の紅十字、どっちが強力か試してみたい。
そして何より、ステイル自身を見てみたいのだ。

余談だが、ステイルは一方通行程ではないものの、鈴科の好きなキャラである。
曰く、〝大事なところで転んじゃうステイルさん〟や〝十四歳に見えないステイルさん〟
〝最強とか魔法名にあるくせに負けてばっかなステイルさん〟といった所がステイルの長所らしい。
本人が聞けば絶句するであろう理由でステイルが好きな鈴科だが、躊躇う事はないようだ。

どうやって上条が復帰するまでの間に精神的に打ちのめすか考えている鈴科はいい笑顔だった。

待つ事数十分。ようやく現れたインデックス、ステイル、上条の三人。
予想以上に待たされた鈴科は座った状態で、相当イラついていた。
それは表情に表さなくとも、オーラとして滲み出している程だ。

向こうはこちらに気づいていないようで、今のところ、殆ど原作通りに進んでいるようだ。
このまま何事もなく進めばもうじき例のシーンだろうと思った鈴科は、肩をコキコキと鳴らしながら
立ち上がる。

上条が落下していくのを確認。
「さぁて、始めますかぁ♪」
先程までのイラつきはどこへいったのか。楽しそうな声色で呟いた鈴科は空間移動せず、
自らの脚力で跳躍し、ステイルの前へ躍り出た。

「もう一人いたのかい？僕の邪魔をするというなら消えてもらうよ」
「ステイル＝マグヌス、イギリス清教の〝必要悪の教会〟に所属する魔術師。
　魔法名は〝Fortis931〟意味は〝我が名が最強である理由をここに証明する〟」
「な…っ？！」

名前や組織名どころか魔法名まで知られている。
その事実に驚きを隠せないステイル。
一方、鈴科はクスクスと笑いながら
「14歳にして現存するルーン24文字の完全な解析に加え新たに文字を6つも生み出した、
　ルーンを極めた天才魔術師。中でも炎の魔術に特化しており、十字教の要素も併せた摂氏三千度の炎を使った『炎剣』や、教皇級の威力を持つ『魔女狩りの王』などの強力な攻撃魔術を振るう…」
と付け加えた。