とある転生の最強少女-Cheat Girl- (ページ41)

今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:101,220 hit

あ、もしもし、アンチスキルですか？ページ41

「当麻ー？またいつもの不幸なのー？」
何も知らないフリをしつつ、能力を使って開錠する。
事前に許可を取っている為、問題はない。

「わっ、鈴科？！」
目の前に飛び込んできたのは、頭を抑えている不幸少年、上条当麻と、
布団に潜ったままバラバラの修道服を安全ピンで留めている幼いシスターだった。

無言で携帯電話を取り出し、番号を入力。この間一秒にも満たなかった。
「あ、もしもし？アンチスキルですか？高校生が少女を拉t」
「わー！！ストップ！！違うから、違うからな？！」
ぎゃあぎゃあ騒ぐ上条にやや冷たい視線を向けながら、「冗談だよ冗談」と棒読みで告げる。
「今棒読みだったよな？！」
「うるさいんだよ、とうま」
「そーだぞー。煩いよー当麻ー？」

シスターと鈴科の二人に言われ、落ち込む上条。
以前どこかで見たような気がするのは気のせいだ。

「Index-Librorum-Prohibitorum？禁書目録ってトコ？」
「そうなんだよ！！Aはすごく物分りがいいんだよ！とうまとは大違いかも」
修道服を修復し終え、布団から出てきたシスター、インデックスと鈴科は
既に親友と呼べる程仲良くなっていた。

「禁書目録…興味あるなぁ」
「見るのは駄目なんだよ。ボロボロになっちゃうからね」
「あー、大丈夫大丈夫。僕そういうの平気な体質だから」
まぁ別に見なくてもいいんだけどね、と驚いているインデックスを見ながら付け加える。
「平気…って、なんともないの？！」
「うん。たとえ一万三十一冊だろうが二万冊だろうが平気。ぜーんぶモノにしちゃうから」

すごいんだよ！！そんな体質、聞いた事ないかも！！とテンションの上がっているインデックスを
眺めていた上条は、鈴科に意外そうだとでも言いたそうな視線を向けた。
「お前、魔術って信じるワケ？」
「信じるもなにも、使えるからね。ちなみに一方通行の怪我直したの僕だし」
インデックスに聞かれると面倒くさいという理由で、インデックスに聞こえない様に話す二人。
インデックスは記憶の中から必死に鈴科の〝体質〟に関する情報を探しているようだ。

「うー、やっぱり聞いた事ないんだよ。本当にそんな体質ってあるの？」
疑いの目で見るインデックスに、「現にここにいますよー」と軽い口調で返す。
「うー、Aが言うんだからきっとそうなんだよ」
ようやく信じたインデックスを見守るような目で見ていた上条に鈴科が悪意に満ちた笑みで
「そーいえば当麻、今日ってアレなかったっけ？」
と言った。