30秒 【 ころん 】

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この家に来るのはこれで３回目


こうやって彼に誘われてくるのは初めて。


「 散らかっててごめんね、…ソファーで待ってて、軽く作ってくるから！」


『 あ、私も手伝いますよ…！！』


わざわざ誘ってもらえたんだし
何も手伝わないなんて図々しいこと出来ない。


｢ いいよ、僕が無理矢理誘ったんだしくつろいでて？？｣


肩を押されてソファーに逆戻り
それと同時の膝の上に 彼の愛犬 たぴちゃん


『 んふふ、くすぐったいよ〜、』

ぺろぺろ と指を舐められる。
いつも写真とかで見てたけどほんともふもふしてて
可愛いなぁ。


「 家に母さん以外の女性が来ることないから多分興奮してんだなー？さすが俺の犬だな〜！！」


来ることないって、

ころんくん彼女とかいないのかな？
あんなにカッコイイならいてもおかしくないのに。

いたらいたで結構ショックだけどさ。


考え出すと止まらなくなる性格で
ちょっとのことですぐ気が沈む。

だからきっと今もすごい顔をしていたのだろう。



パシャッ



『 え？…ちょっと！』


「 隙あり〜！…考え込んでる顔が面白かったのでつい撮っちゃいました〜」



絶対ブスだった…。


撮った本人はいたずらっ子みたいに いひひ って
笑ってて、少し幼かった。



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