意識の矛先 ページ28
.
青白い月光が夢のようにあたりの風物を明るく照らす。
宵の微風が、交わった唇の間を優しく吹き抜け二人を包み込んだのだった
キジャ「誰か、いるのか？」
森閑と静まり返った夜中
唇に落ちた音が響いた直後、
聞こえたキジャの声により 慌ててお互いが離れる
距離をとったところで、枯葉を踏む足音が近づき、キジャがひょっこりと姿を現した
ハク「…何で起きてやがる。白蛇」
キジャ「なんだ、起きていたら悪いのか？変な音がしたから目が覚めたのだ」
キジャの言葉に放心状態であった僕はハッとなった。
変な音というのは、自分とハクが一緒に転けたときの音であろう。
でも、
…その先のことが分からない。
いったい見えない中で何が起きた…？
まだ温かい唇を指でそっと触る。
心臓は妙にドクドクと脈打っていた
キジャ「？ A、さっきから俯いているがどうしたのだ？
ま、まさか怪我でもしたのか？
そなた 夜は目が効かないのだろう。
へたにウロウロするのではないぞ！」
「え、大丈夫だよ。うん。大丈夫…」
キジャは僕の顔をのぞきこんで、本気でこちらを案じている響きがあった。
一方、僕自身の中では、ほかの何かについてグルグルと疑問と思いを巡らせる。
内心慌てまくりの僕とは裏腹に、ハクはムッとした面持ちでキジャに話しかけた
ハク「坊ちゃんは、まだ寝足りないでしょう？朝まで眠っていればいいじゃねェーですか」
キジャ「だから、目が覚めてしまったのだと言っているだろう。
そなたこそ、寝ていればよいではないか。こんな夜中に何をしているっ」
ハク「いやー。どこかの誰かさんがイイ雰囲気をぶっ壊したおかげで、色んな意味でさめてしまってねェ」
キジャ「むっ、イイ雰囲気とはどうゆう意味で……」
しんみりとした夜の中に、ピリっと肌を焼くような気配が立ち込み始めた。
2人の話し声に、僕は自分の身に迫りそうな危機を察し、じりじりと距離をとっていく。
「ぼ、僕眠くなってきたから寝ようかなぁー。おやすみ…！」
2人の喧嘩に巻き込まれるのは、御免…ということで、無理矢理 断ち切らせてもらった。
ユンやヨナ様が寝ているだろう場所へと一直線
状況をのみこめていないキジャが、呼び止めるような声もしたけど ボク しらない。
…ただ、
ハクと起きた今夜の出来事は
この時にはもう頭になかった。
ラッキーアイテム
かんざし
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 491人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翔(プロフ) - 初めまして、いつも楽しみに読ませていただいております。更新楽しみにしております。 (6月2日 21時) (
レス) @page32 id: c7d3164cef (このIDを非表示/違反報告)
メリエリ(プロフ) - どうもこんにちは！すごく面白いです！続きが気になります！また、時間があったら更新お願いしますっ！待ってますよ！！ (2021年6月27日 20時) (レス) id: 3b02c3cd6d (このIDを非表示/違反報告)
爺(プロフ) - はじめまして。暁のヨナを見てこの作品に出逢いました。表現がとても上手で続きがすごく気になりあっという間に読み上げてしまいました。とてもいいお話で続きが気になります。お忙しいとは思いますが更新待ってます(^_^) (2019年3月13日 23時) (レス) id: 5c4434e6d7 (このIDを非表示/違反報告)
フジ - この作品大好きです！続き楽しみにしています！！頑張ってください！ (2016年7月12日 22時) (レス) id: d2069fecf0 (このIDを非表示/違反報告)
睦月 雪(プロフ) - 早く続きが見たいです〜笑 更新頑張ってください！楽しみにしてます(*^^*) (2016年5月9日 16時) (レス) id: 3701746fb2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：十朱 | 作成日時：2015年1月18日 9時
