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「あ、あの……見ないで…くだ、さい…」
て「は？無理よ。」
「……も、もう脱ぎ終わるから、もういい？」
て「ジッパーおろし終わるだけやろ？ちゃんと着てるの脱いで、りょうに返して。」
「うぅ……」
ジッパーをおろしおわり、腕を抜く。これも全てゆっくりゆっくり行う。
脱いだらすぐ、りょうくんの方へ足を進めようとした。
て「はい！ストップ！！動かないで！」
そう言っててっちゃんは立ち上がって、私に近づいてくる。
「な、なに、するん……」
ドキドキが治らなくて、近づいてきたてっちゃんの一挙一動につられて心臓が跳ねそうだ。
て「んー？安心して？触らんから。」
そう言って、目の前で、さっきよりすごく近い距離で、私の身体を凝視する。
て「おー。近いとさらにすげえ。でかいメロンついとるやん。」
「い、いやや……てっちゃん…」
て「誰が顔隠していいって言うたんよ。手どけて。ほら、りょうととしみつも来て。Aのこと見たげて。」
「え、ちょ、ほんとに待って……！！」
なんだか楽しそうな笑みを浮かべたりょうくんと、相変わらず苦い顔したとしくんも近づいてくる。
り「部活の時から思ってたけど、やっぱりAは鎖骨、綺麗だよね。」
高い位置からわざわざ膝を曲げて耳元で。
「い、嫌や、りょ、りょうくん……！」
と「……」
て「ほら、としみつもなんか感想言ってあげて」
と「……は？！えっ……」
困ったとしくんと目がバッチリ合う。恥ずかしさで気がおかしくなりそうな中、さらに度合いが増すのがわかった。
そして目線を合わせたまま、
と「……Aは……可愛い。」
「なっ、と、としくん……ふざけんとって…」
もう無理や、顔が熱い、頭の中沸騰しそう…！
そう思って、早くりょうくんにパーカーを返そう！と動き出そうとした瞬間、
て「ふーーーっ」
「……ひあっ…！！！」
自分の声！？と疑いたくなるほどの甘い声が口から漏れた。それと同時に足から力が抜け、カクンッと落ちるのがわかった。とっさに目を閉じた。
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作者名：よいちょちょ丸。 | 作成日時：2020年2月26日 18時
