まんなか。 (ページ9)

今日:20 hit、昨日:47 hit、合計:503,622 hit

09 ページ9

＊

そう言って引き続きジッパーをゆっくり下げる。

その時に私はやっと自分が着ている服を思い出した。
店で働くにあたって与えられたテロテロの安物のキャミワンピ。胸の部分に無遠慮に入ったVにより、私の胸の半分ほどは見えているんじゃないか？というほどの露出。

見ず知らずのお客さんに見られるものだ、と恥じらいを捨てて頑張って着たこの服を、これ以上ジッパーを下げたら、彼らに見られてしまう…

ジッパーを下げる手が自然と止まり、チラッと前を向く。

先ほどと変わらぬ様子で、三者三様こちらを見つめている……。

て「どしたん、A。たった、パーカー脱ぐだけ、やろ？ほら、早よして？」

「あ、う、うん……」

急に恥ずかしさが襲ってくる。

静かな部屋に、私がジッパーをおろす音だけが響く。
装備の薄い胸元が徐々に露わになる。
耳が熱を持ち始めたがわかる。

て「A、相変わらず綺麗な胸しとるな」

「え、い、いやや…み、見んといて…！！」

そう言って、パーカーの開いた部分を両手で持って反射的に隠してしまった。

て「なんでぇ。パーカー脱いどるだけやろ？」

「な、なんかめっちゃ恥ずかしくなってきた…」

て「ほら、はやく。」

そう急かされ、再びジッパーに手をかけ、おろす。

薄いピンクの小花柄のワンピが見える。
それと同時に、胸も徐々にあらわになる。ブラもしているし、ワンピースもある。それなのに、この恥ずかしさはなんなのだろう……

て「高校ん時から思っとったけど、ほんっとにでっけーおっぱいしとるな」

り「こら、てつや、品がないよw」

て「いや部活でAのおっぱい見てない男なんておらんかったがや。なぁ、としみつ。」

と「いや、俺野球部だから……」

て「グラウンド隣やったやん！見とったやろ、正直。」

と「……見と、ら、ん…」

り「はは、バカうそ下手やんw」

と「ハァっ！？見るやろ！こんなん揺らしながら毎日走られたら！！こちとら男だらけの野球部やぞ！」

て「開きなおんなw」

り「やだねーA。みんな下品だ。」

て「は！？ほら！またそーやってええ子ぶる！りょうだって見てたくせに！」

り「まあ俺も男だからね。あんな可愛い子があんな身体してたらそりゃ見るよ。」

と「うわ、こわ。なんでこいつこんなこと言っても爽やかなん？同じこと言ってんのにてつやと何が違うん」

て「俺も聞きたいわ。」

そんなことを話しながら目線は私の胸から離さない３人。