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*
自然とスピードが増していく。
「はやいーー。」
キャキャっと言いながら、腰に回された腕に力が込められるのがわかる。それでもその力は弱く、飛んでいってしまいそうだ。
……あ。これ、当たっとる…
スピードを増していくうちに、背中の部分に柔らかさを感じる。意識をしてしまうと、そこにばかり気持ちがいく……これあかん、事故る。
に、しても高校ん時からでかいでかいとは言われとったけど、これはあかんやろ。どこまででかなっとんよ…振動で上下してんのまで伝わってくるやん…やぁば……
悶々と考えながら最初の目的地に到着すると、背中からその柔らかさが離れた瞬間、触れた空気が冷たく感じた。
「はぁー。バカ楽しい!!!!」
と「それはよかったわw」
「お買い物やなくて、もっとドライブしたかったなー」
と「……今度いく?」
自然な流れだったと思うけど、言う前に少し間を作ってしまった。こういうところが童貞って言われんやん……
「え!……いいの!?」
嬉々とした表情でこちらに笑いかけてくるその姿を見ると、改めて自分の気持ちを実感させられる。
と「…ええよ。行こ。」
ヘルメットをとってぺちゃんこになっている髪の毛を撫でてやる。少しくすぐったいような顔をして、またふにゃふにゃ笑う。
いくと、お前いい仕事したわ。
「たっだいまーー」
て「帰ってきた!」
「わぁっ!なに!?てっちゃんなんなん!?」
て「バイクで密着しておっぱ い星人のとしみつがフルボッ キからのAも面白がってなし崩し的に青 姦っていう予想たててたんやけど、どうやった?」
「はぁ〜!?てっちゃんととしくんを一緒にしないで!?」
て「え、Aどういう意味?ひどくない?」
「ひどくないよ!!重いっ!離れてっ!!」
買い出し行くって言ってたのに、編集の手を止めて見てみたらいくとがいるから、あれ?って思った。
としみつとバイクで買い出し行くとか…
絶対お っぱい背中に当たってるやん。むしろそのためやろ?としみつ。
他のメンバーに俺の予想を話してたけど、
虫「としみつにそんな度胸があると思う?」
り「長年こじらせてるのに、突然そんな行動力出せるわけないよねw」
と、なんともとしみつが可哀想になる言われようだった。
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作者名:よいちょちょ丸。 | 作成日時:2020年2月26日 18時