64、だんだら模様の羽織り ページ14
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だんだら模様の羽織り。これはまさか…
「新撰組…？」
「沖田くん達を知ってるの？？」
「もちろん知ってるよ！幕末と言えば新撰組だもんね。」
学校の社会で習った！覚えてるよ私！
その辺めっちゃ好きだったからね！！
「…って『沖田くん』ってまさか新撰組一番隊隊長の沖田総司…？」
「そう！そうだよ！僕らは沖田くんの刀なんだ！」
「なんと！！」
あの沖田総司の刀にこうして出会えるなんて！！
「あ、あの…握手してもらってもいいですか？」
「何それー、まぁいいけど！」
満更でもなさそうな顔で加州清光さん、次いで大和守安定さんが手を出してくれたので、捧げ持つように握手をした。
やったぁ！
握手してもらった手を翳すと手が輝いて見えた。(気のせい)
「この手はもう洗わない。」
「何言ってんの、握手ぐらいいつでもしてあげるからしっかり洗って。」
すいません、洗います。
「ところでお二人はいつからここに…？」
「泉さんが…咳をしてた時から。」
咳？
「たまたま通りかかっただけだったんだけど、青白い顔で咳き込んでる君が見えて…そこから気になってずっと見てた。大丈夫なの？」
「こんなの平気です。大丈夫ですよ。」
「そうやって言って！沖田くんは死んだんだ…！！」
穏やかそうな大和守さんが突然荒らげた声に驚く。
そういえば、沖田総司の死因は結核。
激しく咳き込んで、死んでいったのだろうか。
もしかしたらそれが彼らのトラウマになっているのかもしれない。
「ねぇ。泉ちゃんは俺達を置いて先に死なない？
俺たちを愛してくれる？」
加州さんの言葉は大和守さんの言葉でもあるのだろう。
正反対に見える2人は同じような瞳で私を見つめていた。
「私は人で、貴方達は刀。だから私はきっと貴方達よりも早くに死にます。
それに私は無理を言ってこの本丸にいる身ですから、皆さんの傷を治したらすぐに出ていくことになります。」
「…っ！」
「でもね、せめてここにいられる間は私は貴方達を心の限り愛します。
うっとおしいって言われてもいっぱい愛します。」
これが嘘偽りのない私の気持ち。
ここを離れるその時まで、いや、離れてからもずっと彼らには幸せであって欲しい。
仇なすもの全てから彼らを守りたい。
修繕の儀でもその想いを込めたんだ。
愛に飢えたこの2人にどうか、届いてくれますように。
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修正しました。ご指摘ありがとうございます。
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紫水(プロフ) - ルナさん» うわぁほんとだ。コメントありがとうございます！修正します！ (2019年8月2日 10時) (
レス) id: aa0c16ca22 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - コメントすみません！沖田君は、一番組組長だと思います！ (2019年7月25日 9時) (レス) id: 3371ec9e8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫水 | 作成日時：2019年6月8日 8時
