58、その女の提案 ページ8
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鶴丸国永side
泉はすっと姿勢を正した。
「お気持ちは最もです。ではこうしましょう。
修繕の儀の最中どなたか私の首筋に刃を当てていてください。私が少しでも修繕以外のことをしましたならば、即刻この首切り落としてくださって構いません。
この覚悟をもって、信用に足る証拠としていただけないでしょうか。」
畳に手を付き深々と頭を下げる。
「あいわかった。」
弾かれたように泉は顔を上げた。
さっきまでの硬い表情が嘘のように嬉しそうだ。
何がそんなに嬉しいんだろうか。
神事の間中ずっと命を握られることとなってしまったのに。
「ではその監視役は俺が…」
「いや、俺がやる。」
気付いたら名乗りを上げていた。
「鶴丸！もう危険なことはせんと言ったではないか！」
「何も危険と決まったわけじゃないさ。それに、新鮮な驚きが俺を待っている気がする！」
光坊と長谷部、一期一振が同時に頭を抱えてため息をついたのが見えた。見えてるぞーお前らー。
「鶴さん、これは遊びじゃないんだよ？」
「分かってるさ。安心しろ、俺は強いぞ？」
これには光坊も閉口する。
俺の練度は三日月、一期一振に続いて三本の指に入るからだ。
「まぁ適任と言えば適任だが…」
「鶴丸殿だしなぁ…」
「いや、おい。」
「じゃあ、鶴丸殿の監視役として私が行くよ。」
「石切丸さんなら霊力も見えるし、鶴丸さんも抑えられるし適任かも。」
「待て待て、監視役の監視役ってどういうことだ。」
「確かに…」
「じゃあもう石切丸さんだけでいいんじゃ…」
「それはやだ！！！」
「ふふっ。」
泉の小さな笑い声は、広間の空気を再び張り詰めさせた。
それに気付いた泉は下唇を噛んで俯いている。
ただ笑っただけなのになぁ
助けてもらった恩もある。
笑っただけで咎めるような視線を向けられた泉に少しだけ同情を覚えた。
不穏な雰囲気をぶち壊すのは俺の役目だろう？
「よし！善は急げだ！泉と言ったな。良い驚きを与えてくれよ？」
「は、はい。」
「石切丸、共に驚きを得にいこう。」
「はいはい。落ち着いていこうね。」
不満気な顔をしたやつもいるが、大半は納得はしたのだろう。
皆はこんのすけの誘導の元、中庭に移動したようだ。
いや、一振り残っていたな。
「泉…だよな。」
「ヒロくん！」
泉に向かい合った山姥切はそっと泉の髪に手を添えた。
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紫水(プロフ) - ルナさん» うわぁほんとだ。コメントありがとうございます！修正します！ (2019年8月2日 10時) (
レス) id: aa0c16ca22 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - コメントすみません！沖田君は、一番組組長だと思います！ (2019年7月25日 9時) (レス) id: 3371ec9e8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫水 | 作成日時：2019年6月8日 8時
