【刀剣乱舞】放っておけないので (ページ10)

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10、うどんページ10

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ヒロくんは安物のうどんなのにしっかり味わうように食べている。
まさかとは思うが、ご飯を食べるのが久しぶりとか言うんだろうか。

「…何かを口に入れるのは久しぶりだ。」

「…そっか。」

言ってしまったよ。
一体どんな生活環境に置かれてきたんだろうか。

というか…

「ひょっとしてヒロくん神様だから、ご飯とか食べなくても生きていけちゃうものなの？」

「…食べなくても死ぬことは無い。」

神様ってすごい。

でも気になったのは、少し濁すような口ぶり。

食べなくても死ぬことは無い。
でも、きっと食欲はあるしご飯を美味しいと思ったりすることも出来るのだろう。

何があったのか、彼のために聞かないといけない。
でも今は…いっか。

「ゆっくりよく噛んで食べてね。お腹がびっくりするかもしれないから。」

たっぷり時間をかけてうどんを食べ終わった後、片付けをしているとヒロくんがやって来た。
ちゃっかり掛け布団を頭に被ってはいたが。

「…何か手伝う。」

なんと！
なんていい子なんだろう！この子！

「ありがとう、でも大丈夫だよ。…ところでヒロくん、親御さんとかとは連絡つく？」
「生みの親はとっくの昔に死んでる。」

ドキッとしたけどすぐ考え直す。

そうでした、刀の神様でしたねあなた。

「じゃあ、親とかじゃなくても君の帰りを心配してそうな人とかいる？もし帰りたいんだったら送ってくし。帰りたくないなら、帰らなくてもいいよ。」

「兄弟ならいる。…だけど…帰りたくない。」

彼の握りしめた手が震えているのが分かった。

放っておけない！

流しっぱなしの水を止めると急いで手を拭う。

「ヒロくん！こっちおいで。」

そっと震えた手を取ってソファーに座らせた。
その隣に私も腰を下ろす。

近付き過ぎないように少しだけ距離をとる。
近すぎる距離はかえって緊張と不快感を生み出すからだ。

「もし良かったら、話してくれないかな。
一体何があったのかとか、ヒロくんが心に抱えてるモヤモヤとか。
ちゃんとした言葉じゃなくていい。
もちろん話したくなかったら話さなくたっていい。

…ただ、苦しいことはぶちまけちゃえばいいんだよ。」

私は君の味方だよ。
だからお願い、一人で苦しまないで。

私に、君の力にならせて。

そんな思いが届いたのか、ヒロくんはぽつりぽつりと話し始めた。

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行間の使い方が難しい…

もっと開けた方が読みやすいでしょうか…？