【刀剣乱舞】放っておけないので (ページ8)

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8、ヒロくんページ8

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「…落ち着いた？」

「…あぁ、すまない。」

目は少し腫れぼったくなっているけど、確かに涙は止まっているようだ。

心無しかその表情は穏やかにみえる。

「神様の服、雨で濡れてたから洗っちゃったんだ。私の服貸すからちょっと待ってて。」

「…神様じゃない。山姥切国広だ。」

やまんばぎり…くにひろ？

…はっ名前！名前教えてくれたんだ！

心を開いてくれたことに思わず顔が綻ぶ。

「国広くん、でいいかな？」
「国広は兄弟と同じ名前だ。紛らわしい。」

国広が名字なのかな…。

下についてるのに珍しい。
でも、神様界にもいろいろあるんだろう、きっと。

「じゃあ…山姥切くん？」
「それは俺であって俺じゃない。」

どういうこと？

でも、神様界にも((ry

しかしお手上げだ。

国広くんも駄目、山姥切くんも駄目。
フルネームで呼ぶのは距離を感じさせるからもっと駄目だ。

「じゃあ、今まではなんて呼ばれてた？」

「……まんばちゃん。」

まさかのちゃん付けだったんだ。

「それなら私もまんばちゃんって呼ばせてもらおうかな？」

「嫌だ！！！」

突然の大声に思わず肩を竦めてしまった。

「…すまない。
でもあんたはそれで呼ばないでくれ。」

彼のトラウマに触れてしまったのかもしれない。

何か、別の呼び名を考えよう。
あだ名でもいい。

「…ヒロくん。」

「？」

「国広の広を取ってヒロくん。これなら良いかな？」

「…あぁ、好きに呼べばいい。」

我ながらなんという安直さ。
ネーミングセンスの無さがつらい。

でも彼は気に入ってくれたっぽい。

呼び名が決まったところで、思い出した。

目の前のヒロくんは半裸なのだ。
これではすぐに体を冷やしてしまう。

「待ってね！確か大きめサイズのパーカーがあったはずだから！」

急いで立ち上がってクローゼットを開けたところでふらっと来た。

膝カックンされたみたいな感じで体が崩れる。

「お、おい！」

受け止めてくれたのは、さっきまでベッドサイドに座っていたはずのヒロくんだ。

「あっ、ありがとう。ごめんね、貧血かなぁ。」

「大方初めて霊力を使ったからだろう。
無理させてすまない。」

霊力って消耗するんだ。

今、軽い脱水症状みたいな感じになってるのかな。

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審神者知識のない主人公は度々、現代風認識に置き換えます。

作者の解釈ですのでご理解ください。