【刀剣乱舞】放っておけないので (ページ40)

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40、ちょっと兼さん.... ページ40

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傷付いた彼らをそのままに、ここを出て行くべきか。
それとも残って無理にでも力を貸すべきか。

どうするべきだ？

どうすれば、彼らの為になる？

「ちょ、ちょっと待て！」

思案しているとそれを遮るように兼さんが声を上げた。

「なんだ、和泉守。」
「立ち去るったって何処にだ！元居た場所に戻そうにも現世になんて飛べねぇだろ！」
「あっ。」

出る出ない以前の問題があった！
忘れてた。

「……和泉守、何を言っている？」
「…は？いや、何ってだから現世には…」

「飛べるぞ？現世の門も開けることは出来る。」

え？

「兼さん、兄弟を迎えに行ったときどうやって行ったのさ。その門を通ったんじゃないの？」
「山姥切が狭間に落ちたって聞いたから俺も同じところに落ちてみたわけなんだが…」

「「は！？」」

みんなの声が揃う。
兼さんが気圧されたように少し身を引いた。

「兼さん！なんて危ないことしたんだよ！」
「辿り着けたから良かったものの、下手したら何処かも分からない時空の果てに飛ばされていたかもしれないんだよ！？」
「馬鹿だとは思っていたけれど、これ程とは…。同じ兼定として恥ずかしい。」

口々に怒られている。

兼さんタジタジだ。

三日月さんも「あなや」とか言って呆けている。
あなや、ってなんだろ。

でも、これで分かった。

この人たちは大丈夫だ。

この人たちには刀剣同士の絆がある。
ひとりぼっちは居ないのだ。

あの日の私とは違う。

「刀を突きつけられながら笑うとは、肝の太い女だ。何がおかしい？」

知らず知らずのうちに顔が綻んでいたらしい。
三日月さんの一言で広間に緊張感が走る。

「…話しても？」
「……ﾁｯ。構わん。」

うわぁこの人舌打ちしたよ。

イケメンの舌打ちは迫力あるなぁ…じゃなくって。

「考えてたんです、立ち去るべきか否か。
どちらが貴方達のためになるのか。

体の傷は手当てをすれば消えるけど、心の傷はそう簡単には消えないんです。
時が解決してくれるというけれど、そんな易しいものでもない。

ただ過ぎていく時に自分を見失ったり追い詰められたりすることもあるんですよ。」

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小竜景光さん来た！！！！