【刀剣乱舞】放っておけないので (ページ37)

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37、再会ページ37

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三日月宗近side

人間が手入れをした、というのが今一つ信じられない。

手入れが出来るのは人間だけだと、そう分かってはいるのだが。

「して、その者は今どこに？」
「手入れの時に霊力使い果たしちゃったみたいで、今奥で寝込んでます。」

その人間はどこから入り込んだのか。
手入れした目的は何か。
何を企んでいるのか。

「詳しくは後ほど兼さんと兄弟から説明があると思います。だから今は…」

堀川が視線を庭に戻す。

「いわとおし！！」
「今剣…今剣！！」

今剣と岩融。

「兄貴！！」
「次郎、苦労をかけましたね。」

太郎太刀と次郎太刀。

「清…光…？」
「あーうん。久しぶ…」
「清光！！」

「……安…定ぁ…」

意地張り同士の加州と大和守まで、誰もが心から再会を喜び合っていた。

「あいわかった。」

考えるのは後だな。
今は、この奇跡を喜ぼう。

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うーん…

あれ、えーっと…

あ、ここ本丸だ。

確か、ここにいる人は全員刀に宿る付喪神(？)で、
審神者(？)の梓さんから虐待を受けていて、
でもその傷は霊力(？)を流し込む手入れ(？)というもので治すことが出来て…。

瞬時によくこれだけの非日常を受け入れられたな、私。

「泉！目が覚めたのか！」

「あ、ヒロくん。」

ヒロくんなんでこんなに慌ててるんだろう。

「…覚えてないか？手入れの後に倒れたんだ。」

「手入れ…

はっ！手入れ！！ここにいた皆さんは！？」

「皆もう起きて出ていった。今頃和泉守辺りから状況説明されている頃だ。」

それは確かに見ず知らずの人にいきなり治療されたら困惑もするだろう。
気を利かせてくれた兼さんに感謝だ。

「…体は大事ないのか？」
「うん、ごめんね心配かけちゃって。」

この様子だとヒロくんは意識の無い私の傍にずっと居てくれたのだろう。

不甲斐ない。

心配かけさせたくなかったのに、何してんだろう。

「心配ぐらい別にいい。」
「？」

「あんたがあのまま出て行って、誰も居ない所で倒れていたらと思うと…俺はそっちの方が怖い。」

「…っ！」

口数の少ないはずのヒロくんからの真摯な言葉に心臓を鷲掴みにされたような気がした。

ばつが悪くなって少し目を逸らす。

「あんなのはもう御免だ。頼む。」

「……分かったよ。ごめんね。」

申し訳ないような、嬉しいような、そんな感じ。

これではどっちが保護対象か分からないな…