【刀剣乱舞】放っておけないので (ページ35)

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35、帰還ページ35

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堀川国広side

「遠征部隊を出迎えてやろうぜ。」

その言葉にパッと立ち上がったのは粟田口の短刀達。

優しい兄のもとへ駆け出していく。

それにつられるように他の刀達も次々に出ていった。

「加州さんもほら！大和守さんのとこ行かなくていいの？」
「でも…」

「だーもう！何グズグズしてんだよ。行くぞ、ほら！」

兼さんに背中を押されながら加州さんも部屋を出ていく。

「兄弟？行かないの？」
「俺はいい。写しの俺なんかが行っても、再会に水を差すだけだ。」
「そんなことないってば！」

「それに…」

兄弟はふと視線を落とした。
そこには僕らの手入れのために霊力を使い果たして未だ目覚めない泉さんの姿があった。

きっと、こっちが本心だ。

泉さんを一人にしておけないんだね。

「分かった。僕は行ってるよ。
泉さんのことよろしくね。」

泉さんと兄弟を残して部屋を出た。

昨日までの僕だったら考えられないことだ。
部屋に兄弟と人間を二人きりで残すなんて。

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？？？side

「戻ったぞ、と……っ！」

おかしい。
別段霊力に敏感ではない俺ですら分かった。

「石切丸。」

「あぁ、本丸の様子がおかしい。主の霊力がほとんど感じられないよ。

その代わりといってはなんだけど、どうやら別の人間がいるみたいだ。」
「ほう。」

主の霊力の残滓の中に漂う別の霊力。
どうやらその人間のものらしい。

小川の畔に居るような清涼感。

ただこの本丸においてそれは異物でしか無かった。

敵襲か？
それにしては大人しすぎる。

「いや…罠か？」

「どうする、三日月？」
「ふむ…大和守。」
「何？」
「他の部隊に文を。第一部隊も含め、全部隊を強制帰還させる。」
「分かった！」

部隊の面々を見る。
太刀や大太刀ばかりで室内戦にはちと分が悪いな。

かといってこのまま他の部隊の到着を待つわけにもいかない。
本丸に残された者達が気がかりだ。

大和守が戻ってきたのを見計らって皆に向き直る。
一際不安そうな一期一振と目が合った。

「案ずるな、一期一振。お前の弟達は強いだろう？」
「しかし！…いえ、申し訳ありません。」

気持ちは分からんでもないのだがな。

すると本丸の奥から足音が聞こえてきた。
数は多い。次第に近づいているようだ。

「…皆、気を抜くなよ。」

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三日月さんの口調難しい。
何かやりすぎてしまう…