【刀剣乱舞】放っておけないので (ページ33)

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33、気になるやつページ33

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堀川国広side

「泉さんは審神者でも政府の役人でもないの！？」

「そうだな。」

そうだなって…。

何も関係がないのに、僕らのためにここまで無茶してくれたんだ。

人間、それも女がだよ！？

普通なら何かあるんじゃないかと絶対に疑う。

でもきっとこの人の場合、それを聞いてもまた頓珍漢な答えが返ってくるだけだ。

「お人好し過ぎて理解出来ないよ。」
「ははっ、あぁそうだな。」

兄弟と加州さんもうんうんと頷いている。

ん？加州さん？

「加州さん！？」
「どうもっ。君らがうるさくて目が覚めちゃったよ。」
「清光！？もういいのか？」
「お陰様で。」

加州さんが気だるげに返事をする。
気だるげなのは毎度のことだ。
元気になったみたい。

加州さんはまじまじと泉さんの顔を見つめている。

「人間…だよなぁ。」

「加州さん、手入れしてくれたのはこの人で…」
「あーうん。分かってる。和泉守と山姥切の話、途中から盗み聞きしてたからね。」

とはいえ、加州さんはまだ納得していない様子。
はぁ、とため息をついた。

「こんな無防備に寝顔晒して…。
本当なら今のうちにバッサリ斬っちゃいたいんだけど…」

それを聞いて兄弟が自身に手をかける。
加州さんは落ち着いて落ち着いて、と両手を上げた。

「和泉守はともかく、誰に対しても懐かない山姥切と警戒心の人一倍強い堀川がこんだけ心を許してるのを見るとさ…。」

どんなやつか気になっちゃうよね。

ぽつりと呟いた。

加州さんは本来なら人懐っこくて甘えたな刀だ。
心のどこかでまだ人間を信じていたいのだろう。

ただ、傷つけられた記憶がそれを邪魔しているだけで…

「おい、俺はともかくってどういうことだ。」

「だって褒められたらすぐ調子に乗るでしょ、和泉守。チョロそうじゃん。」
「よーし清光、表出ろ。」
「やだね。ばーかばーか。」

二人とも子供みたいな言い合いしてるよ…

「お、おい兄弟。」
「あぁほっといて大丈夫だよ。この人達はこれが…」

いつも通りだから。

そう言おうとしてはっと気づいた。

僕らのいつも通りは暗い部屋で痛みと寒さに耐えながら、いつ来るかわからない主さんに怯える日々だったはずだ。

でも僕は今のこの光景こそがいつも通りだと感じた。

正確に言うなら、これがこれからの『いつも通り』になるのだと…。

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んー！頭に浮かぶ光景を上手く言葉にしたい！