【刀剣乱舞】放っておけないので (ページ26)

今日:19 hit、昨日:0 hit、合計:69,283 hit

26、なでなでページ26

・
・

こんのすけくんがそんなに凹むこと無いだろうに…。

「でもさ、こんのすけくん、動けるようになったら真っ先にここに飛んできてくれたよね。おかげで助かったよ。
だから、そんなに自分を責めないで。」

「…っ！」

ビー玉みたいな目が潤んだ。

こんのすけくんは小さな前足を揃えて居住まいを正した。
私も釣られて正座をする。

「泉様、この本丸を助けてくださってありがとうございます。」

こんのすけくんはペタンとお辞儀をした。

ここで私は「いいえいいえ」とかいってこんのすけくんの頭を上げさせるべきなんだろう。

でも、その時の私は全く別のことを考えていた。

何これ、おもちみたい。可愛い。

「はわわわ、泉様何を…」

ここで問題です！ﾃﾞｰﾃﾞﾝ！
私は今、何をしているでしょうか。

ヒント！目の前にはモフモフの小さなキツネさん！

そう、こんのすけくんを撫で回しているのだ。

何を隠そう私は無類の動物好きだ。
犬猫鳥はもちろんヘビやカエルまで割となんでもいける。

目の前におもちみたいに丸まったこんのすけくんが現れたら、ちょっと我慢が出来なくなってしまったのだ。

仕方ない。可愛いこんのすけくんが悪い。

さっきまでおすわりで戸惑っていたこんのすけくんも今ではお腹を見せてハンズアップだ。

「はぁぁ…ふへへ…」

そうかそうか、ここがええのか。かわええのう。

しばらく撫でられていたこんのすけくんが突然はっと動きを止めた。

ものすごい速さで起き上がって居住まいを正す。

相変わらずすごい運動神経だな。

「わたくしとしたことが！泉様は恐ろしい方でございます…！」

「あはは、ごめんなさい。
こんのすけくんが可愛くてつい…。」
「むぐっ！」

「こんのすけくん撫でてたらなんか元気になっちゃったよ。
勝手に撫でといて何だけど、ありがとね。」
「むぐぐぅ…。」

尻尾がパタパタ揺れてる。可愛い。

「何やってるんだ、泉…。」

「…ヒロくん見てた？」
「そんな所でバタバタやってたら見ないわけにいかないだろ。」
「あ、あはは…」

威厳が…！保護者としての落ち着きが…！

「見なかったことに…」
「無理だな。」

ですよねぇー！！

「あんたもそんな幼い顔するんだな。」
「せめてあどけないって言ってやれよ。」

「兼さん！あんまりフォローになってないよ！」

さっきまでの緊迫した雰囲気は霧散している。
よかった。

まぁ、私は涙目ですけどね！！