【刀剣乱舞】放っておけないので (ページ3)

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3、傷ページ3

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家に帰った私は彼を見てまず驚いた。

「金髪…だったんだ。」

さっきは暗くてよく見えなかったけど、彼の髪は綺麗な金髪だった。
染めた感じじゃない。
きっとナチュラルゴールドだ。

そういえば、彼の瞳も空色だったような気がする。

日本人には無い色彩だ。
外国の人なのだろうか。

まあ、そんなことは今はどうでもいい。
もし言葉が通じないとかってなったら、開き直って文明の利器(スマッホ)に頼ることにしようじゃないか！

彼をベッドに寝かせると速攻ストーブをつけた。
これだけでは足りない。
濡れた服を着たままでいたら体は冷えていく一方だ。

これは彼のためだ、と言い聞かせながらまず白い布をとったあと服を脱がせていく。

その時はとにかく無心だったけど、とりあえず洗濯しようと濡れた衣服に目を向けたときに鎧みたいなのがあったのには素直に驚いた。

鎧は洗濯…しないよね。

それ以外のものを洗濯機に突っ込んでその足でタオルを取ってくる。

体を拭いてあげようとして再び驚いた。

彼の体は傷だらけだった。
傷だけじゃない。痣も体中に散らばっていた。

「…酷い。」

中にはまだ血も流れ出ているような生傷もあった。

これまでいろんな子供に会ってきたけどここまで酷いのは初めてだ。

仕事鞄を引っ張ってくると中から消毒とガーゼ、包帯を取り出した。

「…少し我慢だよ…。」

意識の無い彼に声をかけながらそっと傷口に消毒をつけると彼の体が跳ねた。

「我慢…我慢して…ごめん……ごめんね…。」

呻く彼を見て涙が出そうになる。

こんなにも傷つくまで見つけてあげられなかったなんて…。

だけど私が泣くのは違うのだ。
私が泣いちゃいけない。

歯を食いしばって消毒を終えるとガーゼをつけた。

包帯は…意識のない彼に巻くのは至難の業だ。
下手に動かして傷が広がるのも怖い。

「残りは彼の目が覚めてからにしよう。」

布団を被せて頭をそっと撫でてやれば心無しか彼の苦悶の表情が緩んだ気がした。

「さて…と、これなんだろう。」

これ、とは彼が腰に差していた日本刀と思しき刀のことだ。
あんなにボロボロになっても腰に差したままだったのだから余程大切なものなのだろう。

鎧類を乾いた布で拭いたあと、柄に手をかけてゆっくりと抜き放った。

この刀も彼みたいにボロボロだった。

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「彼」が誰だか分かりましたか？

ヒントは
①白い布
②金髪
③青い瞳
です。