【刀剣乱舞】放っておけないので (ページ19)

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19、名前ページ19

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和泉守兼定side

「神隠しにあわないために審神者名ってのを作らなきゃいけないことは分かった！」

それだけ分かりゃ、今のところは良いか。

「ここから先は、末席とはいえ神達の住処だ。
あんたも何か審神者名を用意してった方がいい。」
「急に言われましても……うーん………。」

悩み始めたぞ、おい。
これは長くなるか。

「無理！浮かばない！ヒロくんパス！」

短ぇな！！もうちょい悩めよ！

いきなり言われた山姥切までウンウン悩みだしてしまった。

「何でもいいだろうが…」

「泉(イズミ)。」

「あ？」
「…あんたの審神者名、泉が良い。」

山姥切が真っ直ぐ美好を見つめる。

美好の霊力を泉に例えたのか。
良いセンスじゃねぇか。

「いいんじゃねぇか。
俺の漢字、一文字くれてやるぜ。」

「泉！いいね！じゃあそれでいこう！
素敵な名前をありがとうね、ヒロくん。」

美好改め泉は嬉しそうに笑った。

「ところで兼さん。」
「あ？」

「私に漢字一文字くれちゃったら和守兼定になっちゃうよ？ワモリさんって面白いけど大丈夫？」

「そういう意味じゃねぇよ！！！！」

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主人公side

「準備は良いか。」
「はい。」

兼さんが宙を撫でると大きな鳥居が現れた。

さっき私にゲンコツを食らわせたその手でそんな幻想的なことも出来るんですね！！

踏み出そうとすると右肩に触れる大きな手。
振り返ると触れていたのはヒロくんだった。

ヒロくんの眉がしゅんと下がっている。

「ごめんは無しだよ、ヒロくん。」

図星だったのか、ヒロくんが目を見開いた。
開きかけていた口を閉じる。

ややあって、ヒロくんが再び口を開いた。

「あんたの…泉のことは俺が必ず守る。」

ヒロくんが私を見下ろして言った。
その目は決意に溢れている。

「それなら私は、ヒロくんのことを全力で守るよ。」

だから…

「一人じゃないからね。」

ポカンとするヒロくん。
でもすぐにその表情は穏やかなものになった。

「じゃあ、行くぜ！」

兼さんに続いて鳥居をくぐる。

「待ってろよ、国広。絶対助ける。」

誰に言うでもなく呟いたその声。
盗み見た横顔がやけに脳裏から離れなかった。

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次回より本丸編になります。

主人公についてなど、質問等ありましたらどしどしお寄せください！