【刀剣乱舞】放っておけないので (ページ12)

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12、決意ページ12

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彼が眠りについたことを見届けて、作業机に向かう。
新しいノートを一冊取り出してさっき聞いた情報、彼の最初の様子、今のところの彼の性格や印象などを細かく書き出した。

本丸というところには彼のような人がたくさんいるらしい。
彼のように、傷付いて傷付いて、それでも逃げることも出来ない子達が…。

そんなことを聞いて、私は放ってはおけない。

ヒロくんが落ち着いたら、その本丸というところに行ってみよう。
そして…。

彼の泣き顔が頭をよぎる。

「絶対、助ける。」

人知れず、決意を新たにする。

この決意が、私の人生においてものすごく大きな転機となったのだ。

ーーーーーーー本丸にてーーーーーーーーー

「ねぇ、まんばちゃんは？」
「…っそれは…」

「長谷部、どういうつもり？」

「…申し訳ありません。山姥切国広は傷によって意識が朦朧としていたのか、転送の際に時代の狭間に落ちてしまったようで…。」

「それで見捨てたんだぁ…この役立たず！！」

「ぐあっ！」

紅い口紅の女は倒れ伏す男を見下ろしていた。

「こんのすけ。」
「は、はいっ！何でしょうか、梓様。」

「まんばちゃんは今どこに居るの？
…分からないとは言わせないわよ。」

「ややや山姥切国広様は今、現世においでです！」
「そう…現世に…。」

紅い唇がにぃと横にひらく。

「和泉守。」
「何だ…っ！」

「『ひれ伏せ』」
「…っく！」

「言葉遣いに気をつけろっていつも言ってるわよね？やり直しよ。」

「…何でしょうか。」

「ふふっ。
あぁそう、現世にいってまんばちゃんを連れ戻してきて頂戴。
逆らったら堀川がどうなるか、賢い貴方なら分かるわよねぇ。」

「…くっ。分かっ…りました。」

和泉守、と呼ばれた男はそのまますぐに飛ばされた。

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短いですが、次行きます。