【刀剣乱舞】放っておけないので (ページ2)

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2、出会いページ2

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夕方、私は見慣れた帰り道を歩いていた。

雨の降る寒い日だった。

ここで少しだけ私の話をさせてもらいたい。

私が務めているのは役所の教育課の中でもアクティブな部署。
いわゆる児童虐待などに関わる部署だ。

中学高校の友人達は私のことをよく『お人好しに足が生えた』とか言ったものだ。
あとは、『天然』とか『鋼の心臓』とか『顔みてるだけで気が抜ける』とか…。

お人好しは認める。褒め言葉だと思ってるし。

ただ、何で足が生えた？
ちょっとおかしくない？

そんでもってあとの3つは悪口か？そうなんだな？？

友人曰く『フットワークの軽いお人好し』という意味なのだそうだ。

言い得て妙だ、なんか悔しい。

あとの3つについてもなにか弁解があるのかと思いきや、それに関しては何も無かった。

普通に悔しい。

まぁ、こんな『お人好しに足が生えた』私は毎日虐待の撲滅に向けて東奔西走している。

実働部隊なのだ。

そんなわけでへとへとボロボロな私は傘をさしてのったりのったり歩いていた。

ふと視界の端に白い布のようなものが映る。

今日はゴミの日だっただろうか。
いや、違ったはずだ。
もしそうだったとしても…

「こんな所にシーツ広げっぱなしはダメでしょ…ッ！！」

一瞬、呼吸が止まった。

シーツだと思っていたものはどうやら衣服のようだった。
そして、そこには青白い顔をした青年が倒れていたのだ。

「えっ、ねぇ！大丈夫？聞こえる？目を覚まして！」

肩を叩きながら耳元で呼びかけてみる。

うっ、と青年が呻くのが聞こえた。
うっすらと目が開く。空色の瞳はぼやけて定まらない。

しかし彼は何とか体を動かすことは出来るようだった。
よかった、最悪の事態にはなっていなかったみたいだ。

かといってこのままでは低体温で弱ってしまう。
救急車、を呼ぶにも彼の身元が分からない限り即時搬送とはならないだろう。

とにかく雨風のしのげる場所へ、そう思った私は彼に肩を貸して一人暮らしの我が家(賃貸アパート)へ彼を連れていった。

今思えば軽く誘拐だ。

だけどその時の私は

「なんかあったら教育課の仕事だってことにすればいいや」

とか思っていた。

最高に職権乱用である。
そんなことにならなくて良かった、切実に。

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実は、主人公一応フルネームで設定したけど、名前はほとんど出てきません。

めっちゃアクティブなカウンセラーぐらいの認識で見てください。