【第１章 :２話 初めまして】 ページ4
『…ごめん。エミリア様』
「ラムとはぐれたのは私だしAは気にしなくていいの」
ここに至る経緯を聞き、申し訳なさそうに謝罪するA
エミリアは手を左右に振り否定した
「ん……」
巨大化したパックに膝枕されている青年の意識が現実へと戻る
「目が覚めた？まだ動かないで。頭を強く打ってるから安心出来ないの」
青年を案じ、エミリアが優しく声をかけた
寝返りをして膝枕を堪能する青年 だが、それが、寝返りを打った振りであることはAにはバレバレだ
「美少女って思ったより毛深いんだね____って、そんなわけあるか」
自分自身の声にツッコミを入れつつ、青年の目は、はっきりと見開かれた
「せめて目が覚めるまで、幸せに過ごさせてあげようという粋な計らいだよ」
「とりあえず、その不快な裏声やめて。猫とヒロイン間違えるとかありえないから」
パックに膝枕されたまま、大人しくしている青年。Aはエミリアに目配せしてこちらに来るように促した
「…なんか、悪かったな。けっきょく、目が覚めるまで付き合ってくれたみたいで…」
「勘違いしないの。聞きたいことがあるから仕方なく残っただけなんだから。それがなかったら貴方のことを置き去りにしたわ。そう、してたの。勘違いしないこと」
念を押すように強い口調で言うエミリアに、圧倒された青年は、こくこくと頷き返す
『徽章のことは知ってるなら教えて』
Aが単刀直入に言うと、青年は少し気まずそうに肩をすくめた
「俺は本当に何も知らないんだよ」
『本当…？嘘ついたら切り刻むよ』
「何で君はそんなに俺を敵視してるわけ？
俺って何かした！？」
Aに青年が食って掛かる。焦る彼の一方冷ややかな視線を送る
『エミリア様に下心ありそうだと判断した為』
「いや…そんなことは無いとは言いきれなくもないような…」
青年は視線を反らしお茶を濁す。そんな様子にAが眉をひそめた
「大丈夫。徽章のことは本当に知らない感じだから」
おっとりとしたパックの声に、Aは手を止めた。エミリアは、そっとAの肩に手を置いた
「A、意地悪しちゃ駄目じゃない」
『申し訳ありません』
Aが素直に引き下がると、エミリアは青年に向かい合う
「知らないみたいだし、急いでるからもう行くわね。貴方、こんな人気のない路地に１人で入るなんて危ないんだから。あ、これは心配じゃなくて忠告」
「待ってくれ____徽章探しを俺にも手伝わせてくれないか？」
【第１章 : ３話 言えない】→←【第１章 :１話 出会い】
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玲紋。 - 面白いです！読んでいて楽しいです！先が気になります。更新、頑張ってくださいね！ (2017年2月1日 19時) (
レス) id: 717061f029 (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - ラキさん» すみません…現実の生活と小説を書く事の両立が難しくなっていまして本当に申し訳ないです。迷惑をおかけしますが気長にお待ち下さい。 (2017年1月30日 21時) (レス) id: 050b98d021 (このIDを非表示/違反報告)
ラキ - 最近更新してませんねー (2017年1月29日 22時) (レス) id: e83b796b67 (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - 飾華さん» 最高とまで言って下さり有難う御座いました！更新遅くなってすみません！なるべく出来るように頑張ります (2016年10月18日 22時) (レス) id: 050b98d021 (このIDを非表示/違反報告)
飾華 - もう最ッ高です！次の展開が楽しみすぎる (2016年10月18日 17時) (レス) id: 7cff2cbe6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁風の夢 | 作成日時：2016年6月3日 21時
