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赤「…えっ？」
その視線は俺を捕らえて離さない。
ハンドルを握る右手にジワ、と汗が滲んだ。
いややわ〜と冗談っぽく流せばいいだけなのに、
肘掛けに置いた左腕に小瀧の右手が重なると、
押さえつけられてるわけでもないのに動けない。
桃「お願い…」
掠れた、今にも消え入りそうな声は
非常灯の規則的な音の中に紛れた。
ギシ、と小瀧が助手席から乗り出して、
左腕に置かれた手に少し力が入ったように感じた。
ゆっくり近づいてくる小瀧に、
俺はドアに背中が付くほど追い詰められる。
小瀧の左手が頭の後ろの窓に付いて、
まさに完全包囲や、と見当違いなことを考える。
ひとつ、瞬きをした瞬間、
唇に感じる感覚。
赤「っ…」
小さなリップ音が車内に響いて、
唇は離れたが、鼻先が触れ合う程の距離で
目が合う。
押し返さな、
そう思うのに身体は全く動かない。
もう一度、次はさっきよりも長く、
小瀧の吐息が漏れて、離れる。
その唇を目で追ってしまう。
身体を離したことで、自然と視界に入った、
涙ぐんでいるようにも見える瞳。
どうしてそんな愛おしそうな目で俺を見る？
__________いや、誰を見てる？
赤「俺のこと、ちゃんと見てや。」
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りん(プロフ) - たいちゃんさん» はじめまして！コメントありがとうございます！嬉しいです(´;ω;`)励みになります！頑張って更新していくので、楽しみにしていてください〜 (2020年2月3日 19時) (
レス) id: fe4e81bb27 (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃん(プロフ) - 初めまして！面白かったです！続きも楽しみにしています(*^^*) (2020年2月3日 0時) (レス) id: 474a113dc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2020年1月26日 3時
