優しいあなたに

作戦会議…？ ページ19

あれから私の家で作戦会議が行われることになり、さぁもうすっかり冷めてしまったカルボナーラを食べよう！と優華を見ると皿は空っぽで。

「あんたまだ食べてなかったの？」

あなたは逆にいつの間に全部食べたの？

待たせるのも悪いので大急ぎで胃に収め。作ってくれた方、ごめんなさい。でも冷めても美味しかったです。と、手を合わせて店を出た。




家につくと、優華はまるで自分の家の様にどかりと床に座った。

私はキッチンへと向かい、2人分のコーヒーを入れ優華に1つ渡す。

「ありがと。…で、何をするかよね。ぶっちゃけ私はあんたとりんりんをくっつけたい。」

「あはは…」

真顔で言われるとこっちが気恥ずかしくなってくる。

「とりあえず、もっと積極的に話せ。どうせあんたからは全然話してないんでしょ？」

「まぁね…和田さん忙しいだろうし…」

毎日毎日空きのない舞台の稽古だったり、取材だったり落ち着いて家にいられる日はあるのだろうかと思うほどに忙しい様だった。ブログからも見てとれる。

「はぁ…ラインなら別にあんたから送ったって暇なときに向こうがみるんだからいいでしょ」

「…そうかな。じゃあ今度送ってみるね」

「そうしな。そんで、なんかイベントに参加するとか」

「イベント？…そういえばファンツアーを今度やるって言ってたような…」

ブログで見た。近々ニコ生でもお知らせするって言ってたな。

「あっ！そうだ、ツアーね！いいじゃん！応募しよう」

「えっでも…」

「なんで？会いたいでしょ？当たったら私も行ったげるから」

1人で行くならまだしも優華がついてきてくれることに安心した。

「…ありがとう。じゃあお願いします」

「じゃあとりま応募しよ。そんで当たってから続きは考えるってことで。ツアーは人気だから当たるか分かんないし」

ということで、この作戦会議(仮)は打ちきり、冷蔵庫に入ってたいくつかのお酒を呑みながら2.5Dの話で盛り上がった。

私がこの前の飲み会で話したおはぎ事件などなど。軽く酔っ払った優華にひたすら、あんたは運が神がかってる、恵まれすぎだ。と言われまくった。

その言葉を胸に刻み、あまり自惚れないように気を付けなければ、と頭で思いながら微笑んだ。

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