兄が31人 ページ35
黒い布を取り外した下には大きく覗く犬歯と
焼け爛れて跡が残ったケロイドが首元から口にまではしっていた。
土「ｯ!?火傷の、跡？」
山犬「………山犬…………怒られる………………嫌い。
………だから……………頑張る。
…………捨てられる……………痛い………………ヤダ。
…この術……………嫌い…………でも………早く………終わらせ、なぃ、と、ダメだ、カラ。」
長く話すのが慣れていないのか、辿たどしく言葉を繋いでいく山犬。
女郎「いったい、何を言って＿＿？」
山犬「不撓不屈。いぃ、ヒン、ト。でも、無、意味……"
＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿
＿＿
土「ん、ここ、は？」
草が生い茂り山々が連なる、土蜘蛛にとっては見覚えのある場所。
土「吾輩は、何故ここに？」
女郎「やっと見付けた。」
土「！女郎蜘蛛。」
女郎「部下達が待ってるわ。早く行きましょ。」
土「あ、あぁ。」
戸惑いながらも体を起こし、先を歩く女郎蜘蛛の隣を歩く。
吾輩は何をしていた？その考えばかりが頭の中を埋め尽くす。
女郎「何をしていたかだって？アンタは
＿＿"ミステテニゲタ"」
土「はｯ!?」
女郎蜘蛛に何かを言われ、振り返るも今度は屋敷の中に居た。
だがそれは元祖の屋敷ではない。誰の？そんな疑問を持っていると
？「うぅっ、ぐｯ！」
奥の部屋から唸り声が聞こえてきた。興味が無い筈。
だが自分の意志とは裏腹に土蜘蛛の足はその部屋に向かう。
部屋への襖を静かに開け放つと
土「!!!源、頼光ｯ!?」
そこには今より大昔の、平安の世に自分と相見えた好敵手の人間が横たわっていた。
しかし急に目の前が暗転。何も見えなくなりどうしたものかと思っていたら
頼光「"キサマハダレモアイセナイ"」
土「ｯ!!!また？」
場所は変わり今度は山奥にある静かな小屋の中。
嗚呼思い出したと。静かに涙を流しながら声を零した土蜘蛛。
土(吾輩は頼光の死後ここに身を寄せようと扉を開け放ったら
人間の女が転がっていた。腹も減っていたから、喰ってやろうかと
そう思い顔を覗き込んだら、吾輩はその娘に惚れたのだ。)
その思い出と今自分がやってる事は全て重なっている。
そしてこのあとの悲劇も
娘「"ウソツキ。アナタハワタシヲアイシテイナカッタ"」
土「違う、吾輩はｯ!!!」
娘「"ムラノモノタチニコロサレカケタワタシヲ
アナタハカンタンニミステタジャナイ"」
土「ｯ違うｯ!!!!!!!!!!」
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黒煙(プロフ) - 竜姫さん» ありがとうございます！つ、続き急いで更新しますｯ!!!!(´；ω；｀)←ネタ切れ気味 (2018年11月9日 11時) (
レス) id: a70d2690ad (このIDを非表示/違反報告)
竜姫 - とても面白いです。続きが気になります。 (2018年11月4日 10時) (レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - 青い闇の力さん» 全力で頑張りますｯ!!!!!!!!!（あ、嬉しすぎて鼻血、舞い上がりそう〜♪←← (2018年10月14日 13時) (レス) id: db5018d5ae (このIDを非表示/違反報告)
青い闇の力 - 応援しています。!!!!!!!(( (2018年10月14日 13時) (レス) id: 1ea3b01be1 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - 青い闇の力さん» そう言って頂けてとても嬉しいです!!これからも勿論頑張らせて頂きます!! (2018年10月13日 14時) (レス) id: db5018d5ae (このIDを非表示/違反報告)
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