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兄が24人 ページ28

その話を聞いて目を見開く咲枝。Aは俯いていて、表情は見えない。

貴「……側室よりも王家の血筋を色濃く受け継いだ弟の方が、王に相応しいらしい。

名前は決まっているが公表されていない。だが

"エンマ様"やら"若様"と周りが呼んでいた。」

咲枝「Aさ((貴「なぁ咲枝。俺が今までやっていたことは、何だったんだ?」ッ。」

貴「今まで、唯ひたすらに言われた事をやって、目指して、超えて

それで、爺さんのやる事を見て、憧れた。あの人を超えたい。

唯一超えれないあの人を超えて、俺は、あの人に楽をさせてやりたい。

………城の中で、母さんの次に俺を見てくれたのは、爺さんだけなんだッ!!」

拳を握り締めて、大人びた口調で話すA。

きっと城に仕える者達には分からないだろう。

この小さい無垢な子供の苦しみは。

咲枝「ギュッ)A様、私は鬼覚から自分の事は黙っていてくれと、言われました。

でも、それがこんなにも貴方様を苦しめていた。

申し訳ありません。しかし、まだお伝えする訳にはいきません。

もう暫し、お待ちになってください。」

Aを抱き締めて背中を撫でて落ち着かせる咲枝。

それに素直に甘える様に抱き返すA。咲枝の性別がちゃんとした女であれば

母に泣き甘える子供の様なその光景。血の繋がりはなくとも

母が居ないAにとって咲枝が母の様なものだった。

貴「咲枝、俺に伝えてもいいと思ったら教えてくれ。

それまで、俺はお前の事を読み取ったりしない。ちゃんと待つ。」

咲枝「はい。私も、貴方様にお伝えできる日を、心より待ってます。」

その日を境に、Aは咲枝の所に来なくなった。

いや、"行けなくなった"の方が正しいだろう。

その日、Aが夜中に出歩くのを、2代目が見ていたのだ。

病に侵される体に鞭打って付いて行き、盗み聞きをした2代目は

Aを咲枝の元には行かせまいと、軟禁した。

Aが何処へ行こうとも必ず部下が5人ほど付いて歩いた。

Aは、喋らなくなった。心因性失声症(しんいんせいしっせいしょう)

強い精神的ストレスにより声が出なくなるものだ。

それ以来、先代は部下を付けた2代目を叱り、Aを自分の部屋に招く事が多くなった。

その時に知り合ったのが

ヌラリ「初めまして、私は議長のぬらりひょんと申します。

噂は聞いております。遠慮せずに何でも申し付け下さい。」

貴「コクンッ)…。」

先代から仕える議長のぬらりひょんだった。

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黒煙(プロフ) - 竜姫さん» ありがとうございます!つ、続き急いで更新しますッ!!!!(´;ω;`)←ネタ切れ気味 (2018年11月9日 11時) (レス) id: a70d2690ad (このIDを非表示/違反報告)
竜姫 - とても面白いです。続きが気になります。 (2018年11月4日 10時) (レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - 青い闇の力さん» 全力で頑張りますッ!!!!!!!!!(あ、嬉しすぎて鼻血、舞い上がりそう〜♪←← (2018年10月14日 13時) (レス) id: db5018d5ae (このIDを非表示/違反報告)
青い闇の力 - 応援しています。!!!!!!!(( (2018年10月14日 13時) (レス) id: 1ea3b01be1 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - 青い闇の力さん» そう言って頂けてとても嬉しいです!!これからも勿論頑張らせて頂きます!! (2018年10月13日 14時) (レス) id: db5018d5ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒耀 x他2人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年1月8日 2時

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