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006号室 ページ7

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「店長、」

「んー?」

「私ってやっぱり働きすぎなんですかね」

「……今更なこと言うね」

「……やっぱり?」





ほんとは俺だってもっとシフト減らしてあげたいくらいだよー、と困り顔で言ってくれる店長も、これまた優しい。

でも減らされたらこっちがたまったもんじゃないのでやめていただきたいが。






「言われちゃったんです。改めて」

「働きすぎだ、って?」

「そう。しかもほんとに最近仲良くなったお隣さんに」





入荷リストを確認しながら、人気の少なくなった店内に響くのは私と店長の声だけ。





「最近引っ越してきたばっかりなんですよ。それやのによー分かるなあって思って」

「いやわかるよ。夜も遅いし朝も早かったりするんでしょ?お隣さんだったら尚更嫌でも気になっちゃうもんだよ」



そうかなあと呟けば、「Aちゃんはもっと周りの人間を見なさい」と窘められる。



それにはうぐっとみぞおちを殴られるような気分にしかならない。

ぐうの音も出ない、というやつだ。







「どうせ毎回声かけられてばっかりなんじゃないの?」

「……だって興味ないんですもん」

「せっかく心配してくれてるのに?」

「……まあ、それは、」






そのタイミングでピコーンとお客さんの来店を知らせる音が鳴る。







人と話すのは嫌いじゃないが、やっぱりこうやって仕事をしている方が楽だなと思う。

何も考えなくったって事は進んでいくし、私情はそこに何も関係しないから。





「ありがとうございましたー」

「ありがとうございましたー」

「……まあ、Aちゃんの無理のない範囲でやりなよ」

「……無理のない範囲」





でも、店長の言い分も一理あるのは、あるわけで。






「俺のはただの一般論。大事なのは、Aちゃんがどうしたいかだからねー」





年の功とは凄いものだ。

言葉がするりと心の中へと侵入してきてしまうのだから。






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lemon(プロフ) - 初めまして!とても素敵な作品でとても続きが気になります!第2章のパスワード教えていただきたいです! (5月7日 13時) (レス) id: 1bc68c94aa (このIDを非表示/違反報告)
ちわわ - 初めまして!もうめちゃくちゃ刺さりました…大好きすぎる作品です…!第2章のパスワードを教えていただいてもよろしいですか…? (2022年6月3日 2時) (レス) id: 8e9e78c35a (このIDを非表示/違反報告)
- 初めまして!とても素敵な作品ですね!続きが気になります!第2章のパスワードを教えていただけますか? (2021年3月26日 17時) (レス) id: ce4eaa6c55 (このIDを非表示/違反報告)
ヤマダマカロン(プロフ) - 第二章と片岡さんのお話のパスワードを教えてもらいたいです! (2020年10月10日 2時) (レス) id: 41c2841ae6 (このIDを非表示/違反報告)
Sn(プロフ) - はじめまして!素敵な作品で一気読みしちゃいました(TT)第2章も他の作品も是非読みたいです! (2020年3月6日 1時) (レス) id: 9a92e69ecf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヨムヨム | 作成日時:2019年9月11日 12時

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