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018号室 ページ19

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「だって、……だって、そう思うじゃん。あんなの見せられたら彼氏なんだーって思っちゃうじゃん!」

「いやもうそれ聞くの5回目……」

「もうね、Aにはわかんないだろうけどねえ、一般常識的に考えてそうなの!ふつう!」





いやいつのまにか『ちゃん』まで取れてるし。

まあ兄貴を彼氏だとしばらく勘違いしていた件が面白可愛すぎるのでそれも仕方ない、許してあげるとしよう。




もう酔いが結構回ってきているらしい吉留さんの顔はほんのり赤いし、もう目もすわりかけている。




「……なんなんだよ、なんで俺ばっかり振り回されてんの……まじでむかつく……」

「……水、飲みます?」

「……飲む。頼んで」

「……了承しました」





すみませーんと店員さんを呼んで、「お水2つお願いします」と頼む。



その反面私はというと、ほんのり酔っているだけで、恐らく顔もいつもより赤くなっているわけでもないだろう。






「……お酒強いんだね」

「まあ吉留さんよりは強いことが判明しましたね」

「……それもムカつく。なんなの、ほんとなんなの?」

「いやなんなのって言われても」




まあ、さすがにちょっと奢りということに遠慮してゆっくりハイボール2杯を飲んでいました、


……なんてことはどうやらハイペースだった吉留さんにはバレていないようだ。






「でもなんか話したいことあったんじゃないんですか?結局聞けずじまいなんですけど」

「……そうだった。……でも今日は無理」

「また後日?気になるなあ」






店員さんがまたササッと持ってきてくれた水に口をつけながらそう言うと、





「……じゃあ、デートしようよ、俺と」





なんて、吉留さんは机に項垂れながらも、目線はばっちり私に向けながら、しかも相変わらずのいい声で、そう呟くもんだから。







「休み、合わせてさ」

「……私と吉留さんが?」

「そ。デートしよ。てか俺がしたい。だめ?」

「……だめ?と聞かれるとだめ、な気がする」

「……いいじゃん。ちょっとくらい俺のわがまま聞いてくれたって」

「いや結構聞いてる気が」

「……Aのばか」

「……知ってます?関西人はばかって言われると傷ついちゃうんですよ」






ちょっといじわるしたくなっちゃってそう言ってみたのに、「デート、決定だからね」なんて最後にはちゃっかり念を押されて、私は彼の喉に通っていく水の軌道をただ見つめていた。




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ちわわ - 初めまして!もうめちゃくちゃ刺さりました…大好きすぎる作品です…!第2章のパスワードを教えていただいてもよろしいですか…? (2022年6月3日 2時) (レス) id: 8e9e78c35a (このIDを非表示/違反報告)
- 初めまして!とても素敵な作品ですね!続きが気になります!第2章のパスワードを教えていただけますか? (2021年3月26日 17時) (レス) id: ce4eaa6c55 (このIDを非表示/違反報告)
ヤマダマカロン(プロフ) - 第二章と片岡さんのお話のパスワードを教えてもらいたいです! (2020年10月10日 2時) (レス) id: 41c2841ae6 (このIDを非表示/違反報告)
Sn(プロフ) - はじめまして!素敵な作品で一気読みしちゃいました(TT)第2章も他の作品も是非読みたいです! (2020年3月6日 1時) (レス) id: 9a92e69ecf (このIDを非表示/違反報告)
- 好きです、でした、、汗 (2020年2月14日 1時) (レス) id: bbe11dd873 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヨムヨム | 作成日時:2019年9月11日 12時

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