◆口煙草（Vo.）× 同い年彼女 05 ページ34
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『俺、山中さんと話してる時のA見たことあるけど、いつもよりいい顔してるなって思ったよ』
……岩ちゃん、そんなこと言われたって自覚がなさすぎて困ります。
いや、そもそもいい顔ってなんやねんな。抽象的すぎるし。可愛い顔？優しい顔か？
とはいえ、こっちから「いい顔ってどんな顔やったん？」なんて聞くのはそれはそれで恥ずかしいというもんだ。
「……いい顔、」
それに、最近会っていない。
あの胸をぎゅっと何かに掴まれるような、そんな不思議な体験をした、あの日から。
ツアーももうすぐ始まる。私たちも忙しくなってきたんだ、きっと彼らもリハやなにやらで忙しいんだろう。
「山中くんと、話してる時ねえ……」
「……俺と話してる時が、なに？」
「……、」
「え、なに、なになに」
……あかん。黒マスク姿に見惚れてしまった。
いや、もちろん何度も見かけたことはある。でもこんなに間近では見たことがなくて。
段差に腰かける私の左どなりに山中くんも座る。
「や、なんでもない、です。久しぶりやね？」
「……そやな。あの日、以来？」
「……やね」
久しぶりだからこんなにドギマギするのか、岩ちゃんに言われた言葉が頭の中をぐるぐるしてるからなのか、今日の彼が、黒マスクをオシャレに身につける彼が、いつも以上にかっこよく見える、からなのか。
「……ごめん、」
「え？」
「Aからめっちゃ緊張伝わってくんねんけど」
「……すみません」
そのマスクが……、と正直に白状すると、「あ、つけっぱなしやったんや」と笑いながら外してくれてホッとする。
しかしそれでも胸のざわめきは収まらなくて。
「……や、違うな」
「ん？」
「今日の山中くん、やっぱりいつもよりかっこいいかも」
「……、」
「あれかな。ツアーがもうすぐ始まるからアドレナリンとかそういうの？フェロモン的なものが出てるんかな。わからんけど」
まあいつもかっこいいんやけどね。なんていう声は心の中にしまい込んだ。
「や、私がツアー楽しみすぎるんかな」
なんだろうな。
もし、この気持ちがあの淡いものなのだとしたら、私はちゃんと認めてあげたい。
認めてあげた上で、何もしないのがきっと得策なんだと思う。
スマホで時間を確認すると、もう戻らないと行けない時間でおもわず声が漏れた。
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もう少しつづく。
やまたくは長くなるあるある…？(？)
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かか - 健司さんのお話が好きすぎました…ありがとうございます…また覗きにこさせていただきます！ (2019年12月25日 1時) (
レス) id: f7b225b8cd (このIDを非表示/違反報告)
さんさん(プロフ) - こんにちは！フレのお話がどストライクすぎてむねあつでした...またお話が浮かんだら読ませていただきたいです〜〜！期待しながら応援してます○ありがとうございました！ (2019年9月16日 8時) (レス) id: 452e22e1fd (このIDを非表示/違反報告)
ヨムヨム(プロフ) - しゃけ宮さん» 終わり方が微妙になってしまったのでぜひまた続き、もしくはまた違うお話も書かせてくださいな〜！思い着き次第。よろしくお願いします！感想めちゃくちゃ嬉しかったです！わーありがとうございました！！ (2019年8月26日 2時) (レス) id: cd469b8f7b (このIDを非表示/違反報告)
ヨムヨム(プロフ) - 零さん» ひゃーー！ありがとうございます！フレ健ちゃんの時は出会いをめちゃくちゃ曖昧にしてしまったのでその辺どないしよー！っていう焦りもありますが（笑）、私も続きが書きたくてうずうずです。コメントうれしいです〜！ (2019年8月26日 2時) (レス) id: cd469b8f7b (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ宮(プロフ) - ヨムヨムさん» さっそくありがとうございます！もう、めちゃくちゃにツボでした…！謎に後輩感強いあきらさんなので、私もなんとなく年上彼女かなぁと想像したので、作者さんの考えとガッチリ合ったみたいで、余計に楽しく読めました！素敵なお話ありがとうございます^^ (2019年8月25日 21時) (レス) id: 3dadc7620b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨムヨム | 作成日時：2019年8月22日 21時
