第62話《tn》 ページ22
tn視点
tn「…はえ、」
今、この子はなんと言った
…おかえり、と
この俺に、言ったのだ
tn「ッ…」
目からボロボロと涙が溢れてくる
「ぇ、あ、おとうさん、？」
10年も、自分を放っておいた父親に、
おかえりと。
最低な、父親な俺に。
tn「おん、…ただいまなぁ、A」
車椅子からAを抱き上げ、自分の腕の中へと納める
嗚呼、小さい
自分の腕へとすっぽり納まってしまうA
tn「こんな、小さかったんやなあ」
初めて、この子の大きさを理解した
誰よりも、大人びた子で。
誰よりも、賢い子で。
でも、誰よりも重いものを背負ってしまった子で。
こんな小さな体に、あんなものを背負わせてしまった
でも、これだけは言えるんや
tn「生まれてきてくれて、ありがとう、A」
俺たちの娘として、俺の、娘として、生まれてくれて。
「あ、……」
ぽろぽろ、とレイラと同じ青い目から溢れる涙
俺と、レイラの娘だと、実感出来る
『よかった』
tn「…ほんま、よかったわ」
「…!!!」
きっと、この声は俺とAにだけ聞こえるのだろう
それは、呪いでもなく。
きっと
レイラからの、”祝福“で。
tn「これからも、よろしくなぁ、A」
不器用な俺達に、与えてくれた希望。
「…ｯうん、おとうさん、…！」
この子は、なんとしてでも守り抜く。
それが例え、世界が相手だとしても。
tn「絶対、お父さんが守ったるからなあ」
だから。
もう、…
この世からいなくなろうなんて、思わんでくれ。
ut「ちゃぁんと、約束は守ったで。…レイラ」
「っぅ…」
tn「A!?」
ut「Aちゃん、熱あるんよ」
tn「っじゃ、なんで…!!!」
なんで、連れてきたんや
ut「Aちゃんがな、言いたいんやって。」
ut「とんちにおかえりって、…生きて、帰ってきてくれてありがとうって。」
shp「勿論、熱あるんで止めはしました。けど…」
“「おねがい、わたし、いかなきゃ」”
ci「そう言われちゃ、行くしかありませんよね。」
＿＿この子は、優しい子だ
自分を顧みず、ただ、他人が幸せになればいいと。
…でも。
それでも。
来てくれた。
俺の、為に
tn「ッありがとう、っ…愛しとる、A」
愛しい娘。ありがとう、生きてくれて。
…っとその前に、はよ医務室行かんと。
ci「あ、俺運びますよ」
tn「いや、ええよ。だって、俺は＿」
＿Aの、お父さんやから。
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うさまる - これからも頑張ってください応援してます(長文失礼しました) (4月24日 18時) (
レス) id: 4c17b50875 (このIDを非表示/違反報告)
ルー(プロフ) - 人外人間白乃雫さん» 長文ありがとうございます🥹応援嬉しいです😭 (4月24日 17時) (レス) @page19 id: a612f5afd4 (このIDを非表示/違反報告)
人外人間白乃雫(プロフ) - tn氏…カ…カッケェ…！！ 親子どっちも不器用なのほんとよき… まじですこです！体調にはお気をつけください！！応援してます！！！！ 長文失礼しました(ˇ ˇ *) (4月24日 4時) (レス) @page19 id: 4a8cb482e0 (このIDを非表示/違反報告)
ルー(プロフ) - うさまるさん» ありがとございますめぅ🥺がんばるめう！！ (4月23日 21時) (レス) id: a612f5afd4 (このIDを非表示/違反報告)
うさまる - 面白いです。頑張ってくださいめぅ (4月23日 18時) (レス) @page18 id: 4c17b50875 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：曹達水 | 作成日時：2024年3月2日 16時
