第36話《sn視点》 ページ45
sn視点
あれから数時間。俺はグルッペンに呼び出されて、総統室に向かった。
ほんとは一緒に居たいんだけどな…
sn「…で？話ってなんや？」
gr「何、そう不機嫌になるな。Aの事だ」
Aの事。そう言われるだけで反応してしまう
gr「…ほう？何かあったみたいだな？」
…さあ、どうしようか。
トントンと、Aが和解した事でも話そうか
sn「…トントンと、Aが…」
gr「そんなことはもう聞いた。私が聞いているのは
…言うしか、ないか
sn「…Aが、自傷行為をしてるんよ」
そう言うと、彼はわかりやすく動揺した
sn「想定以上の事だった？」
gr「…そう、だな。」
彼だって。こうなることは分かっていたはず。
それは、俺らも。
sn「ねえ、グルッペン。…この事は、まだみんなには言わないであげてくれないかな」
gr「それは、…。だが…」
sn「もう何人か気づき始めてるし、今更言って、変に行動したところでAにバレて傷が増えるだけだよ」
せめて、これぐらいはしてやらないと
gr「…嗚呼、わかった」
sn「ありがとう。じゃ、俺はもう戻るね」
廊下を歩き、ふと考えた
あれは、本当に和解できたのだろうか
あの子のことだ。トントンのあの行為ですら信じられてない可能性の方が高い
…急ごう
少し早歩きで、医務室前までいくと、話し声が聞こえる
ゾムに、ロボロに……トントン？
それに。
sn「なんや…この臭いは」
中から少し漏れ出ている血の匂い
間に合わなかった
手当をしなければ、そう思い医務室に入った
そこには、手首に沢山の傷跡があるA
そして、取り囲むように話をしている大人3名。
錯乱しているな…駄目じゃないか、そんな尋問みたいにしたら
余計、この事に傷が着くだけなんよ
ポケットから取り出した睡眠薬を注射器に入れ、首に刺した
zm「ぺ、神…」
rb「…」
tn「あ、…神、…」
sn「…自分達が、どんなことをしたかわかってるんか」
sn「この子から話が聞きたいのもわかる。けど、あんな尋問みたいに聞いたら錯乱するに決まってるやろ」
これは、俺なりの優しさ
sn「…ちゃんと謝りなよ」
tn「俺、また…」
zm「ぁ…」
rb「ごめんな、」
sn「シャキッとしな。あの子がこんなところみたらまた自分を責めるでしょ。」
何もしてやれなかった、俺からあの子への
sn「起きたら、元気に対応したほうが、あの子も喜ぶ」
どうか、この子が苦しまないように
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 498人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナ - 夢主ぢゃん....もっと大人に頼っていい”のよ....(泣)....所々夢主ちゃんに共感できる所があるからますます幸せになってほしい....！！ (2月23日 23時) (
レス) @page49 id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)
ルー(プロフ) - みかんさん» あわわ…！面白いだなんて✨ありがとうございます！ (12月25日 9時) (レス) id: a612f5afd4 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 素敵な作品に出会えました🥲後半ずっと涙が出てきて…胸が苦しくなったり、トン氏の親バカな所など、本当に面白いです！！これからも楽しみにしています！！ (12月25日 1時) (レス) @page39 id: c2142a4a55 (このIDを非表示/違反報告)
ルー(プロフ) - 鈴仙さん» 素敵な作品だなんて！！✨😭ありがとうございます🥺🥺これからも小説いっぱい書いてきます！！ (12月24日 21時) (レス) id: a612f5afd4 (このIDを非表示/違反報告)
鈴仙 - こんな闇のある話ひさひぶりに読みました😢(ガチで泣いた) これからも素敵な作品を描いてください！ (12月24日 16時) (レス) @page39 id: 5c08d5ef79 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：曹達水 | 作成日時：2023年6月21日 20時
