第30話⚠流血表現有 ページ39
A視点
あれからおとうさんはお仕事に行っちゃった。
ほんとはもっと一緒に居たかったけど…
我儘なんて、余計見て貰えなくなっちゃ、…
…い、や…おとうさんは、わたしのことを見てくれてる、だって、言ってくれたもん
だからわたしは、
「もっと、がんばらなきゃ」
頭を打ったぐらいで、へこたれちゃ駄目
また、学校に行ったら始まるんだから
だから、それまで
「…いっぱい、おとうさんと過ごせたらいいな」
おとうさんが休みの間は私も休み。そう言ってたもん
…それにしても、
「暇だなぁ」
あれから、なんて言ったけどまだ時間は朝の10時
みんなお仕事に行ってる時間。先生も会議があって医務室に居ない
…すっ、と、手首を見る
…きっと、この患者服を着てるってことはコレも見られてるんだよね
あー…
「…気持ち悪いって、思われちゃったよね」
こんな傷だらけな手首
…ほんと、
「折角、仲良くなれたと思ったんだけどな」
これじゃ、もうみんなに行き渡ってる
…勿論、お父さんにも
「…もう、わかってるなら、…」
いっぱい、やってもいいんじゃないか
近くのハンガーにかけている自分の制服に手を伸ばす
…スカートの中に入っている、カッターを取り出す
刃を手首にあて、すっと引く
ぷつ…と血がでてきて、こう思う
綺麗な赤。
人間であることを実感するための、わたしのせいしんあんていざい
…たまに、わたしはほんとに生きているのか、わからなくなるんだもん
どれだけ頑張っても、追いつけない背中
独りで後ろに取り残され、残るのはその場の静けさ
後ろで、みんなとおとうさんを見てると羨ましくなる
同じ土俵に立ってて、“仲間”であり、“家族として”、笑いあってるところを。
でも、その中に、わたしは入っていない
「…ふはっ、…」
ほんっと、
「泣きたくなってくる」
おとうさんと同じ家族なのに
…あんな笑顔は、向けられたことなんてないもん
“tn「俺は、ずぅーっと待ってるから」”
そう、言われても
「…ずっと、先に行ってるじゃん、」
背中どころか、姿まで見えないところに
わたしには、
追いつくことすら、許されてない
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ナ - 夢主ぢゃん....もっと大人に頼っていい”のよ....(泣)....所々夢主ちゃんに共感できる所があるからますます幸せになってほしい....！！ (2月23日 23時) (
レス) @page49 id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)
ルー(プロフ) - みかんさん» あわわ…！面白いだなんて✨ありがとうございます！ (12月25日 9時) (レス) id: a612f5afd4 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 素敵な作品に出会えました🥲後半ずっと涙が出てきて…胸が苦しくなったり、トン氏の親バカな所など、本当に面白いです！！これからも楽しみにしています！！ (12月25日 1時) (レス) @page39 id: c2142a4a55 (このIDを非表示/違反報告)
ルー(プロフ) - 鈴仙さん» 素敵な作品だなんて！！✨😭ありがとうございます🥺🥺これからも小説いっぱい書いてきます！！ (12月24日 21時) (レス) id: a612f5afd4 (このIDを非表示/違反報告)
鈴仙 - こんな闇のある話ひさひぶりに読みました😢(ガチで泣いた) これからも素敵な作品を描いてください！ (12月24日 16時) (レス) @page39 id: 5c08d5ef79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：曹達水 | 作成日時：2023年6月21日 20時
