３：幸村君 ページ3
「終わった…」
楽しいストーカー生活が。
あのあと一目散に屋上まで逃げてきてしまった。
…顔バレ。よりによって丸井君本人に、だ。
はぁぁぁと内臓が出そうな大きなため息をついていると、
ふと目の前の花壇が陰った。人影だ。
足音にも気づかなかったので驚いて振り返るとそこには、にこやかに笑う美少年が立っていた。
「わ、えっ…ゆ、幸村君！？」
「フフ、こんにちは山本さん」
幸村君は私の隣にしゃがみ込んだ。
ふわりと良い香りがする。
「こ、こんにちはー…って、名前覚えててくれたんだ」
「え？元クラスメイトなんだから覚えてるよ」
「でもあまり話す機会なかったじゃない？幸村君いつも人に囲まれてたし…」
そう言うと幸村君はクスクスと笑った。
「だから覚えてないんじゃないかって？」
「うん」
「俺ってそんな薄情な奴に見える？酷いなぁ」
幸村君は意地悪そうに目を細めて私を見た。
「ちっ、違うの！そうじゃなくて、あの、えーと、幸村君ってすごい人だし！私なんか全然接点ないからっ」
「あはは！そんなに必死に否定しなくてもいいよ」
冗談だから、と言いながら心底おかしそうに笑っている。
入学当初から異彩を放っていた幸村君。
あまりにも異次元感が強くて、始めは少しクラスから浮いていたと思う。
こんなに綺麗な子初めてみたから、私もすごく驚いたっけ。
こんなに笑う人なんだなぁ…
「あの、その後体調はどう？」
「もうすっかり調子は良いよ。ああ、一年のクラスで千羽鶴折ってくれたよね。ありがとう」
「ううん。元気になってよかった」
「それで、山本さんはそんなに大きなため息ついてどうしたの？」
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ryo(プロフ) - 夢鈴さん» 読んでいただきありがとうございます*＾＾*夢鈴さんの作品もぜひ読ませて頂きますね！ (2017年4月16日 1時) (
レス) id: ed8196cd3c (このIDを非表示/違反報告)
夢鈴(プロフ) - やば！めっちゃおもろいです！私も作品書いているのでぜひ見てください！ (2017年4月3日 13時) (レス) id: 70d91bf2f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ryo | 作成日時：2017年3月18日 0時
