22コール目 ページ25
不快な表現あり
＿＿＿＿＿
もうだめだとおもった。
ぐちゃぐちゃになった生ぬるいそれと、まじったほねが気もちわるかった。ニンゲンのニオイが、息を吸うたびのどのおくまで、にじんできた。しかし案外簡単なものだった。あいつらが撒いた毒ガスも、たいしたことはなかったし、むしろ一番の問題は空腹だね。おなかがすいてすいて、たまらなくなっていやだった。大きなおとなが、苦しむのはおもしろかったよ。そのあとひらめいた！もう生きていくには難しいってこと。足元がぐらぐらするのは高いところかな？頭がいい感じ。会話も弾んだ。
そうして静かになって、よどんだ空気もたまって息苦しくなってきた。ただたもとに残ったのは、しけんかんの小さなガラスくずだけ。
下を見れば自分の赤い、きたならしい、手。
とたんに、ひゅうひゅうのどがなって、どんどん苦しくなって、
ああおれ、もう死ぬんだっておもった。
のぞんでた死が目のまえにあったのに、なんでか体がこわばって、しかいがぐんにゃり曲がって、
なんだか変なかんじ。
ふりむけば、もうほとんど生をかんじられないアイツらがたおれてた。おれが最後なんだと分かった。よかった。アイツらが待ってる。はやくいこう。
そう思って、ガラスのかけらを飲み込もうとした。
そのとき、現れたんだ。
こんなときばっか、現れて、ああ、おれに希望を持たせないで。
天井が開いて痛そうな音がまわりにひびきわたる。
「っ、」
「っっっっ゛だ、ぁ、いっっっった....はぁ、っふう...」
思わず一歩、ふみ出す。
肉とガラス片のまざったのが足にささったけど、痛くはなかった。
この人なら。この人なら。
「、マフラーくん...、」
「....助けて」
何のみゃくらくも無い、不可能なおねがい。
ひざをついて、いつもやってるお願いのしせいをとってみる。
頭を下げたら、痛いくらいニオイがしみた。
おねーさんは、おれのことなんて思うだろうか。
頭が狂っちゃったって思うかもしれないでも、
でも、もう、
「おねえさんしか、いないの...」
どうか、おれたちを、助けてください。
....
ああ、今も頭が割れそうなほど。
________________
続く (更新停止中)
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らとるだお() - っグワァ…可愛いすぎる‼︎最高ですねｯｯｯｯ！←何気に初コメでした (2022年4月13日 3時) (
レス) @page25 id: f62a5d0896 (このIDを非表示/違反報告)
ホタテ会＠羊羹は神 - 好きです。 (2022年1月9日 20時) (レス) @page25 id: b5934403b4 (このIDを非表示/違反報告)
烏 - sukodesu…あとみんな好きなものに友達とゲームはいってるの良ですね…！ (2021年8月6日 20時) (レス) id: 8c6f3d1c48 (このIDを非表示/違反報告)
らつ - みっちーさん» ヒインありがとうございます…モチベ！！！！！です！！！！！ (2021年7月27日 22時) (レス) id: d4b8270ffa (このIDを非表示/違反報告)
みっちー(プロフ) - うおおおお更新ありがとうございます！文才が…！！いやぁ表現もストーリーも大好きです！これからも無理ない程度に頑張ってください！！！！！ (2021年7月26日 0時) (レス) id: 42a4ed42e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：散歩雨 | 作成日時：2020年5月13日 14時
