わるいひと【sm】【snr】 ページ21
「ごめんなさい」
「ええよ」
俺の部屋の隅っこに座るAちゃんの首には、痛々しい首輪の跡。
肌だって、ありえんほど真っ白で髪も伸びっぱなし。
前々からおかしい思っとった。
Aちゃんは、センラと同じ会社の子でありセンラの彼女でもある。
こんな仕事やってる上、おおっぴらには言ってないけどデートしたり、惚気けとったり、俺ら浦島坂田船では当たり前の事やった。
「そういえば、最近Aちゃんの話ないなぁ」
最初にそう呟いたのは坂田やった。
いつもならいやでも惚気るし、写真だってめちゃくちゃと見してくるのに、最近はちっともない。
「あの二人だし、仲悪いなんてことはなさそうだけど」
傍から見てもお似合いすぎる2人や。別れるなんていまいち想像つかん。なによりもセンラは、Aちゃんのこと大好きだし。
「なんかあったんかな。」
「あったとしても聞にくいよねぇ」
チームメイトの彼女。Aちゃんとはそれだけの関係。
やけんど、心配で。好きとかそんなんやない。心配なんや。センラだって、行き過ぎてしまうことあるし、偏見だって結構あるし。
そう、Aちゃんだけやない。センラも心配やから。
自分に言い訳しながら、センラの家に行った。LINEとかでも良かったんやけんど、近くにいたし、家の方がゆっくり話せるだろうし。
「あ、今はちょっと……。いや、まーしーやったらええか。」
少し躊躇ったが、家に入れてくれた。
目を疑ったのは、1番奥の部屋。首輪で繋がれたAちゃんの姿があった。
「合意の上やから。ね」
センラは強めの圧をかけて言うた。
100ぱー合意やないのに、怖いのかなんなのかAちゃんは頷く。
「何かあったん?」
「もー、色々あったんよ。Aってば、俺を心配させることばっかりして。俺だって依存やらあんまり好きちゃうけどさ、しゃあないよね。ほんまはまーしーに見したくなかったけど、心配してきてくれたんやろ。」
独占欲が強いし、それに無自覚なのがセンラ。多分、ここで俺が止めても逆効果やろう。
そっと、事前にメモした連絡先をセンラにバレんようにAちゃんに渡してその日は帰った。
409人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しののん(プロフ) - 乃々夏さん» ありがとうございます!!そんな、もったいないお言葉です。これからも、自分のペースでキュンキュンできるような文章書けるよう頑張るので応援してくれたら嬉しいです。私はそんな可愛いこと言ってくれる乃々夏さんが好きですよ。 (2021年4月21日 23時) (レス) id: cf6d46ce71 (このIDを非表示/違反報告)
乃々夏(プロフ) - あ、もうなんか…いろいろ最高すぎて…////ありがとうございます(?)うらたさんのせんせ、めっちゃ好きでした!!!えちえちのうらたさんに弱いんです…。あの、え、好きです(唐突) (2021年4月21日 22時) (レス) id: e426f8e368 (このIDを非表示/違反報告)
しののん(プロフ) - こちらこそ、リクエストありがとうございました!!書いててめちゃめちゃ楽しかったです!これからもご愛読いただけると幸いです! (2021年3月16日 23時) (レス) id: d1ef548834 (このIDを非表示/違反報告)
雛*Hina(プロフ) - ひゃあああああああ!!!!! ありがとうございました!!!! 読んでてめっちゃぞくぞくしました…… こたぬきなので順番まわってきて嬉しかったです……w (2021年3月16日 20時) (レス) id: 0414141c02 (このIDを非表示/違反報告)
しののん(プロフ) - 雛*Hinaさん» コメント、ご愛読、ありがとうございます!リクエスト了解しました。ホワイトデーの話が終わり次第執筆しますので、ゆったり待ってくれると嬉しいです。これからも楽しんで貰えるよう頑張るので、応援してくれると幸いです!! (2021年3月15日 20時) (レス) id: d1ef548834 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しののん | 作成日時:2021年3月10日 11時