年下彼氏、いかがですか？【Kento.N】

◯27.Kento side ページ27

「〜♪」

Aちゃんにもらった連絡先を見ていると、無意識に頬がゆるむのがわかる。
ちょっと強引だったけど、一歩前進？

って言ってもビビって何も送れてないんだけどね。


「あ、中島…」


ニヤニヤしてる俺とは対照的に、難しい顔で楽屋に入ってきた風磨。


「お！撮影お疲れ〜♪ね！聞いてよ風「あのさ･･･」


「ん？なに？」


「アイツ･･･ミリアってやつとはどうなってんの？」


「……」


Aちゃんのことに浮かれてたけど、俺とミリアはまだ終わってない･･･。

お互いに芸能人という立場だし、仕事もマチマチな事が一致してるから一ヶ月会わないってこともザラじゃないし、連絡が取れなくてもそこまで気にしない。

それに甘えてずっと先送りにして来た。


「まだ、なにも……」


「ちっ、やっぱりか･･･なあ、俺がお前にあの女のことでずっと言ってきたこと覚えてる？」


「ミリアが、売名行為で俺に近づいたってことでしょ？」


風磨は俺らが付き合った時から心良く思ってなかった。
ミリアはまだまだ知名度が低かったからそれを狙ってるんじゃないかって。


「お前、あいつが女優に転身したがってんの知ってる？」


「え？」


「そのタイミングであの写真撮られたろ」


週刊誌のことだ。


「でも･･･「大体あの写真も誰が撮らせたかなんて想像つくだろ、なあ。」


そう語る風磨の顔は、ものすごく怖かった。

◯28.You side→←◯26.You side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す