あの日の約束 (ページ4)

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突然その時が来た

よし、行こう！と椅子から立ち上がった瞬間、目の前が真っ暗になった。記憶にはないけどきっと倒れたんだと思う。意識が戻って気づいた時には病院のベッドの上だった。

病室の窓にはカーテンが掛かっていたけど隙間から外がもう暗くなっているのはすぐにわかった。

さっきまで太陽の下、緑溢れる所で走り回っていたのに、四方八方が真っ白の壁、薬の匂いが鼻を抜けるこの場所で手足が鉛のように重くなり、自由に動かせなくなっていた。思わず閉じ込められたような気分になる。

ずっとそばにいてくれたのか、手を握ってくれているお母さんが涙目になりながら私に話しかけているけど全部右から左に流れていく。

治るんでしょ？風邪？だったらいつもみたいに薬飲んで寝たら治るよね？

必死に母さんに疑問をぶつけるけど出てくる答えは「ごめんね」の一言だけ。

不思議とこれからの生活について理解するまで時間はかからなかった。
今までとは違う生活が始まるんだ。
今考えると、物分かりいい性格してる。