23 -Hokuto- ページ23
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樹からお見舞いに行けると聞いて、これは何か持っていくしか無い!と思って自分が持っている本の中から2冊、おすすめの本を持ってきた。
ただ持ってきたのはいいけどなかなか渡すタイミングが見つからず、気づいたらもう帰る時間になっていた。
田中「そろそろ帰る?」
京本「うわ、結構時間経ってたんだ」
A「ほんとだ」
ジェシー「楽しくて時計見てなかったね!」
「ジェシーは最後までテンション高いな」
高地「そろそろお暇しますか」
森本「また来てもいいかな?」
A「もちろん!」
みんな喋っているのに自分は"いつ渡そう"ってそればっかり考えてて喋るタイミングも逃して
田中「北斗どした?大丈夫そ?」
って心配される始末。
松村「え?あ、ごめんごめん、ちょっと考え事してた。」
結局渡せずみんなと一緒に部屋を出てしまった。
エレベーターまで歩いて行っている途中にやっぱり、やっぱり渡さないと後悔すると思って
「ごめん、ちょっと待ってて」
ってだけ言って気づいたら早歩きで病室に戻っていた。
ノックして入るとAちゃんは窓から外を見ていた
「え?北斗くん?」
「Aちゃん、これ。もしかしたら好きかな?って思って持ってきたんだ。良かったら。あ、俺の本だから返さなくてもいいから。」
A「え、あ、うん。ありがとう」
「じゃ、帰るね。またね。」
要件だけ伝えて飛び出してきてしまった。
みんなの元に戻ると質問攻めが凄かったけどめんどくさいから「忘れ物したから取りに行ってきた」って言って突き通した。
ま、樹はほぼ毎日お見舞いに行くから本持ってるの見てすぐバレて学校でお前だけズルい、抜け駆けするなって全員から言われたけどね。
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作者名:Hana | 作成日時:2023年12月6日 3時